2021/3/28

【実録】日本最速で、未公開曲を「NFT化」した男たち

僕らにとって、NFTはチャンスだーー。
アメリカをはじめ、欧州や中国でもNFT(非代替性トークン)の熱狂が渦巻く中、まだまだ日本では、2017年の仮想通貨バブルの痛い経験もあってか、この新たなデジタル資産を試すクリエイターは少ない。
特に音楽は、アーティストにとって新たな収益の源泉となるポテンシャルがあるにもかかわらず、日本では、権利関係の問題も絡んでくるためか、NFTを試す動きはほとんどみえないのが実情だ。
そんな中で、日本から最速でNFTに踏み出した男たちがいる。
日本発の覆面ユニットAmPm(アムパム)だ。
AmPmといえば、2017年3月のデビュー直後に、Spotifyを"ハック"する形で、世界のヒットチャートに躍り出た新世代の音楽ユニットだ。
当時、音楽ストリーミングの登場で、世界の音楽の届き方が変わったのをいち早く捉えたのと同じように、今回もNFTの登場で、アーティストとファンの関係が変化しつつあるタイミングに、いち早く一歩を踏み出したのだ。
彼らはNFTにどんな可能性を見いだしたのか。そして、次に何を描くのか。
19日に開始した未公開楽曲「Intro」の視聴権オークションが30日に締め切りを迎えるのを前に、NewsPicks編集部が2人を直撃した。
INDEX
  • 打診から秒速でNFT化へ
  • 未公開曲の「カギ」を出品
  • 「ドラゴンボール」に答えがある
  • みんな「様子見」している
  • 稼げる「選択肢」が増えた
  • VTuber、1時間で100万稼ぐ時代

打診から秒速でNFT化へ

──日本の音楽業界から、誰がNFTに動くのかと思っていたら、ここにきてAmPmさんの名前を聞いて思わず納得してしまいました(笑)。
AmPm左 ありがとうございます。
全く売れなかったらどうしようと思っていたのですが、ひとまず現時点で、20万円近い落札額がついていて胸をなで下ろしています(笑)。
AmPm右 最初20円からスタートしたのですが、一般的な知名度があるわけではない中で、どんな価値をつけるかということは非常に悩みました。いくらNFTがバブっているとはいえ、巨額でやりとりされているのは氷山の一角ですから。