クリミアめぐり緊迫=ウクライナ、奪還へ強気
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今回のウクライナの動きは、バイデン大統領の一連の発言や、先日のG7外相会談で、ロシアのクリミア半島併合について、ロシアを非難する共同声明を発表したことを受けてのものです。
トランプ前大統領はロシアに融和的な面があり、ロシアのG8への復帰にも含みを持たせていましたが、バイデン政権は逆にロシアと敵対する姿勢を明確にし、クリミア半島のウクライナ復帰支援の姿勢を示したことで、ウクライナが一気に姿勢を強気に変えてきました。
言葉だけでなく、ここ数日国境付近にウクライナの戦車部隊が終結していることが伝えられており、国境付近では緊張が高まっています。
今のところロシア軍が駐留するクリミア半島への直接侵攻の可能性は低いと思われますが、停戦状態にある東部ドネツク州での戦闘再開などの、今後なんらかの動きが出てくるかもしれません。ウクライナ情勢、たしかに緊迫化してはいるのですが、ではウクライナがクリミアを軍事的に奪還できるかというとまず無理でしょう。ロシアはクリミア併合以降、同地に膨大な兵力を配備していますし、ウクライナが有事に海上・航空優勢を取れる見込みもまずありません。
なによりロシア側はクリミアを正当な自国領と見做しているので、手出しした場合の報復は最初からかなり苛烈なものになる可能性が非常に大きいと思います。
ウクライナ側の思惑はよく承知していませんが、現状では政治的な発言、と受け取るほか無いでしょう。