中国軍がテスラ車使用制限、安全保障理由に 米に対抗か=関係者
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自動運転、ドローンなどの軍事に直結するテクノロジー、製薬や遺伝子などのバイオテクノジー、二酸化炭素排出、クリーンエネルギーなど環境についてのテクノロジー・・・
全てのテクノロジーが、米中の覇権争いという軸で開発、発展していく。
航空技術、原子力、インターネットなどの過去のテクノロジーもほぼ全てが国家間の覇権や戦争の中で開発されてきたことを見れば当然。
コロナ後の経済成長率鈍化の中で、益々このような鍔迫り合いが激化することは必定。
経済に対する楽観的な見方を一気に吹き飛ばす類のものだけに、予想もしない地政学的リスクには敏感でいたい。
注目のコメント
中国軍当局がテスラ車が軍集合住宅に乗り入れることを禁止したのはファーウェイへの米国の措置への報復という説明は間違い。いま中国がテスラをいじめる時期ではない。しかし、テスラ車が移動することで集積されるデータの内容と、それを国外に送信してしまうシステムを、技術の蓄積がある中国政府が見破って、「安全保障上」有害であると判断してその措置を講じたということだろう。
アメリカはファーウェイを安全保障上の理由で排除し、中国はテスラを安全保障上の理由で排除する。中国におけるテスラの販売は限定的だし、軍関係者に絞った措置なので営業上の影響は限られているだろうが、この辺は意地の張り合いなのだろう。
アメリカへの対抗措置というよりも自衛措置でしょう。人民解放軍の集合住宅に、誰が出入りしているかはインテリジェンスとしては最高機密情報です。それにどんなナンバーの車が止まっているのかというのもヤバいでしょう。センサー・カメラ付のコネクッテッド・カーを駐車させるのは、撮影禁止区域にスマホ持ち込むのと同等です。ちなみに一般的に大使館などでさえスマホを預けるところもあります。
米エネルギー省傘下のロスアラモス国立研究所を水素関係で訪問した際には、1時間の綿密なクリアランスの間に、バスの中からカメラ等の入ったバッグは全部抜かれて一時預けとなっていました。ロスアラモスはGMの燃料電池研究拠点だったので、こうした厳しいチェックは当然です。その後、経産大臣と再訪問した際には、「クリントンでも45分かかる」と事前に言われていたのですが、日米の水素の絆のおかげで、ゼロ秒でパスをくれる超特別待遇でした。
テスラは、シリコンバレーベンチャーで、デトロイトほどワシントン政治への影響力を持たないでしょうから、対抗措置というには弱すぎます。もちろん、バイデン政権はシリコンバレーの味方ですが、中国でのテスラ車駐禁くらいでは、痛くも痒くもないはずです(微笑)。