[19日 ロイター] - 中国軍当局は、米電気自動車(EV)大手テスラの車両に搭載されるカメラを巡るセキュリティー上の懸念を理由に、軍集合住宅への車両乗り入れを禁止した。関係者2人が明らかにした。

米国との緊張が高まる中、中国はテスラに対する監視を強めており、米国が国家安全保障を理由に中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)に行っている措置と同様のものだとアナリストは指摘している。

軍当局の指示は、テスラ車を所有する関係者に対して、軍の敷地外に車両を駐車するように通達し、今週通知されたという。

最初に報じた米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国政府が軍、機密産業の国有企業、主要機関の職員によるテスラ車使用を制限していると伝えた。

テスラ株は、19日の取引でに一時2%近く下落したが、その後プラス圏に戻した。

テスラは2019年、上海に初の海外工場を建設。昨年は中国で14万7445台を販売し、総販売台数の30%を占めた。一方、中国国内では地元メーカーとの競争が激化している。