東京五輪の海外観客受け入れ可否 IOC「3月末までに判断」
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コロナ対策優先派から見ると「海外観客なし」と決まるなら幾らか安心だ。しかし、海外選手団の受け入れ自体が心配だ。
他方、経済優先派から見ると東京五輪をインバウンド需要の起爆剤にしたいという五輪に残された経済効果の多くが潰えることになる。また、五輪開催の条件を整えるために、緊急事態宣言による経済活動の制約が長引くのは非合理的だ。
五輪自体の「経済効果」は(効率はともかくとして)大半はこれまでの諸々の支出で実現している。「経済」を考えるとしても、五輪を開催して新たな感染拡大のリスクを負うよりも、国内だけで感染状況をコントロールしながらさっさと経済活動を自由化したい。
IOCの都合は別として、菅政権の側では「五輪開催が政権浮揚につながる」と考えているとすると、誤解なのではないか。
「五輪は中止する」と「緊急事態宣言は解除する」の組み合わせが、国民にとって最適であるように思う。
注目のコメント
すでに、海外観客は見送りで調整しています。今後は一般客の上限と、来日アスリートの感染対策の具体化が焦点になります。25日にも橋本会長から指針が示されるとみられます。
オリ・パラに向けたテスト大会は、4月3日からの車いすラグビーが直近ですが、その手前の3月26、29日にサッカーU-24日本代表とアルゼンチン代表が対戦予定です。選手の来日後の対応は、各競技団体が対応しますが、同行スタッフも含めて“バブル”措置の検証が求められます。多くの人が知りたいのは、「本当に五輪を開催できるのか」という点でしょう。著名人が聖火リレーを相次いで辞退しているのも、そこがはっきり見通せず、またコロナ収束最優先で五輪ムードを高める状況にないことが影響していると思います。聖火リレー出発まであと2週間あまり。
海外からの観客受け入れを見送るのはすでに既定の方針だと思います。正式決定が3月末ということでしょう。きょうのスポーツ報知は、それを前提に、国内の観客に対して大規模な抗原検査の実施が検討されていると伝えています。抗原検査キットの在庫が大量にあることが関係しているのかも知れません。ただ、PCR検査より精度が落ちる抗原検査の大量実施については、議論が分かれると思います。いずれにせよ開催の可否を決断する時期が迫っています。