2021/3/2

【泥沼化】Airbnbを悩ませる「ホストたちの反乱」

ゲスト優先のコロナ対策が裏目に

きっかけは、サウスカロライナ州マートルビーチにある自宅の、使っていない部屋を貸し出したことだった。それから6年たった今、ロレーヌ・ルオンゴ(45)は10件の物件を所有し、Airbnbでレンタルするビジネスを行っている。
昨年、新型コロナウイルスのパンデミックを受け、Airbnbはゲスト(宿泊先の利用者)が予約をキャンセルしても、全額を返金することにした。その結果、一晩で2万5000ドル(約270万円)分の予約がキャンセルされてしまった、とルオンゴは言う。
その際にAirbnbからキャンセルの代償としてホスト(宿泊先の提供者)に支払われた金額は、「雀の涙」程度だった。
自分のビジネスがAirbnbに依存しすぎていることに気づいた、とルオンゴは言う。
そこでルオンゴは、女性旅行者向けの宿泊マッチングサイトVRBOや、ゴーライトリー(Golightly)といった競合サイトにも物件を登録。ゲストから直接予約を受け付けるウェブサイトも立ち上げる予定だ。
さらに、昨年11月にはAirbnbに対して契約違反を申し立て、仲裁手続きによって損失を回収しようとしている。
「Airbnbはホストを大切にすると言う割に、あらゆることがゲスト有利になっています」とルオンゴは言う。
ロレーヌ・ルオンゴ(45)は、一晩で2万5000ドル分の予約をキャンセルされた(Leslie Ryann McKellar/The New York Times)

数百人のホストが法的措置を要求