全固体電池の常識破る新手法、東工大などが界面から不純物なくす
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この記事は、単純に界面(固体電解質と正極活物質の間)から不純物を無くすと、電池の容量が増えるといった話に留まらない、全固体電池研究の現在地をキチンと述べてます。
以下の①と②と③で、全固体電池の高出力と高容量を実現したということですが、その上で東工大の一杉先生に問題点を確認しています。
問題点(研究開発上)
①界面抵抗: 固体電解質(酸化物系/硫化物系共に)と正極活物質間
⇒対応策
②界面の不純物をなくす
⇒手法
③真空プロセス
⇒問題点(量産上)
(1)大型化できない
(2)大気中で作れない(高コスト)
(3)大量生産出来ない
(1)の対応策は、バルク化を提言していますが、今回は固体電解質層(1000nm)を厚くすることで対応していました。
そして今回のセレンディピティと言っていい点は、充放電を繰り返していくと電池の容量が増える現象が見つかったこと。つまり、界面の不純物を無くしたことが、電池の充放電に新たな現象を引き起こしたと考えられます。この現象の発見こそ、本研究成果としては大変興味深いものだと思います。下記のPickでの東工大の研究。
記事にもあるが、全固体電池は名前の通り固体。界面は液体であれば滑らかになるが、固体だとそうではなく、そこをどう接してイオンをうまく導くかが一つのポイントという理解。
ただ、基礎研究領域で、アプローチ・コストという観点で量産に対してのものではないと思う(下記でのMatsunagaさんのコメント併せて)。でも当たり前だが基礎研究は重要、そして読み手としてはフェーズへの理解が重要。
https://newspicks.com/news/5569031
https://newspicks.com/news/5571106