[9日 ロイター] - 調査会社カウンターポイントが9日に公表したデータによると、米アップルの「iPhone12ミニ」の1月上半期の売り上げは新機種全体の売り上げの5%にとどまった。主力製品の小型版の需要が弱いことを示した。

スマートフォン利用者はここ数年、大型サイズの機種に移行している。どこでも動画を見たり、フェイスブックやインスタグラム、TikTok(ティックトック)、スナップチャットなど視覚的表現が豊かなソーシャルメディアを常に使ったりしているためだ。

JPモルガンのアナリスト、ウィリアム・ヤン氏は先週、小型のiPhone12やミニの需要が弱いことから、アップルが第2・四半期にミニの生産を停止する可能性があるとし、「こうした調整は投資家にとって想定内であるため、マイナスの材料にはならないはずだ」と述べた。

ヤン氏は「世界市場でも同じような傾向があり、画面が6インチ以下の機種は全スマートフォンの約10%となっている」と話した。

アップルは昨年、iPhone12シリーズを例年より遅れて発売したが、機種の数を増やしたりデザインを刷新したりしたことで、中国を中心に抑えられていた消費者需要が喚起された。

アップルが先月発表した決算は、iPhone事業の四半期売り上げが656億ドルとなり、3年前の過去最高水準を更新した。