2021/3/30

【小島武仁】天才経済学者、マーケットデザインで社会を変える

東京大学経済学部教授 東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)所長
2020年9月、東京大学にマーケットデザインセンター(UTMD)が設立された。所長に就任したのが、気鋭の経済学者・小島武仁氏だ。

人と人、人とモノ・サービスの最適な組み合わせを実現する方法・制度設計を研究し、社会実装につなげる「マーケットデザイン」は、近年の経済学で注目されている分野。2020年のノーベル経済学賞が、マーケットデザインの一領域の研究者に授与されたことは記憶に新しい。

小島氏は東京大学経済学部を総代で卒業後、米ハーバード大学院、スタンフォード大学でノーベル経済学賞受賞者らに教えを受け、共に研究活動を行ってきた。自身も国際的に高く評価され、スタンフォードでテニュア(終身雇用資格)を得ながらも、母校の東大に拠点を移し、日本での研究活動、人材育成、社会課題への取り組みに意欲を燃やす。

小島氏の研究者としての歩みを追いながら、師の教えや自身の哲学を聞いた。(全7回)
小島武仁(こじま・ふひと)/東京大学経済学部 教授、東京大学マーケットデザインセンター(UTMD) 所長
1979年生まれ。2003年東京大学経済学部卒業(経済学部総代)、2008年ハーバード大学から経済学博士号取得。イェール大学ポストドクトラルアソシエイト、スタンフォード大学経済学部助教授、准教授、教授を経て、2020年9月、東京大学大学院経済学研究科教授、東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)所長に就任。専門はマッチング理論。
INDEX
  • より良い社会を科学的に考える
  • 経済学の新しい潮流
  • 研究・社会実装・人材育成
  • Googleの人事制度でも活用

より良い社会を科学的に考える

小学生の頃に夢中になって読んだ本があります。