西浦教授からのリプライに対するコメント(中田大悟)
コメント
注目のコメント
学者という人間を信頼するのではなく、その人が書いた論説が信頼できるかどうかで判断すべき。せっかくオープンになっているのだから。反論含めて並列で議論しないと意味ない。
ちなみに、西浦氏のいう事は、一応ちゃんと読んでいるが、ほぼ個人的にはいつも疑問しか持たない。https://news.yahoo.co.jp/byline/nakatadaigo/20210129-00220017/
独立行政法人経済産業研究所の中田大悟 上席研究員による、Gotoトラベルと感染拡大の相関関係の有無に関する安齋・西浦論文への【疑問提示】と、それに対する西浦教授からの丁寧なリプライが双方ともとても良い内容。
Gotoとの相関関係について何か言いたい方すべては、こちら最後までお読みになると良いと思いました。
結論としては今回の論文はまだ、疫学分野でよくある「仮説提示レベルの序文的イントロダクション論文」に過ぎず、この中の分析結果は、まだエビデンスとして使える次元のものではない、という西浦教授自身から回答です。そしてこの事は論文内にも記述してあるとのこと。
マスメディアは派手に報道していましたので、市中の人々はすっかりこれで「やはりGotoトラベルが感染拡大を引き起こした主犯」と鬼の首を取ったように言うようになりました。
このページ最後のブロックの、
【学術論文をとりあつかうメディアの責任について】は本当にそのとおりだと思う。コロナ関連報道出ずっとイライラしているのはまさにこれ。
報道するなら内容をもっと一次情報を精査してください。この場合の一次情報とは安齋・西浦論文です。
中田さんのこの一文を最後に。
『現在、政権による感染症対策には非常に強い批判が寄せられています。このような政治状況の中で、メディアの方には、政権批判のピースとして西浦先生の研究に注目したところがあったのではないか、というと邪推でしょうか。』僕も西浦さんの説に強い違和感を持った1人です。
まだGOTOトラベルが始まったばかりの7月では10日間で200万人泊+くらいと1日平均20万人泊+しか利用者がいませんでした。人口1億人超の国でその0.2%が感染リスクが高いかもしれないGOTOトラベルを利用した影響がいかほどのものでしょうか??旅行者はキャンペーンがなくてもあるていどはいたでしょう。GOTOはその後に大幅にそれを増やすことにはなったでしょうが、その7月の5日間の影響を算出してしまう時点で僕は分析としてダメだと思います。
またその後1500-2000万人泊/月あたりまではいくのでしょうが、それとて1日60万人とかそのくらの利用者数です。旅行でなくても出張もあれば飲食もする中で旅行だけの効果・・・僕は影響度としては3%未満だと試算していましたが今もそんなものだと思っています。
雑多な要素が入る中でGOTOのみの影響を統計的に導くのは割に無理筋だと思っていて、よほど影響があれば相関関係が見られるかもしれませんが、相関関係があったとしても因果関係はわかりませんし・・・。
そういう意味では利用者数や感染リスクを見積もって推定する方が向いているケースだと思います。
統計のプロは様々な手法を知っていると思いますが優秀な人ほど統計の難しさや限界って分かるものだと思う。