菅内閣支持率が「52.3%」 産経FNN調査はなぜ朝日・毎日より「約20ポイント」も高くなったのか?
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詳細は当事者しかわかりませんが、唯一傾向が違うので、重ね聞きだけでは説明がつかないと思います。世論調査はまずサンプリングが命で、さらに質問の仕方などの運用ルール、RDDの場合は回答結果に対してさまざまなルールに基づいて母集団の構成にあわせるウェイト集計をする必要があります。
ウェイトについては性・年代、地域などに加え、回線を何本もっているかによって抽出確率が異なるためその補正が必要で、また固定と携帯の重なり部分のウェイトづけのルールも設ける必要があります。RDDは世界的に採用されている手法ですが、なかなかその設計は複雑です。
携帯電話を対象にするに際して日本世論調査協会に加盟する6社が合同で行った実験調査のリポートがこちらにありますので、やや専門的ですが、ご興味ある方はお目通しください。
http://japor.or.jp/pdf/RDD_Report.pdf
この実験調査のあと、各社は独自のテスト調査を繰り返し、安定的に移行できる手法を確立し、実装しています。それらのより具体的な内容は協会や関係学会などの場で報告されていますが、産経・FNNについてはこの枠組みには入っていません。重ね聞きがどの程度効果があるかは具体的に触れてない点がなんだか思わせぶりな書き方笑
本質はそこじゃなくて、そもそものパネルの層がそれぞれ違うと言うことと、重ね聞き以前の質問の仕方が違うとどちらかに振れやすい。左派系のメディアはなるべく政権に批判的な意見を引き出したい意図が質問に現れやすく、安定して内閣支持率は低めに出ます。
したがって、支持率を見る場合は各社の調査を横断的かつ時系列で比較することは最低限必要。それぞれの質問の中身まではチェックが難しいから。
菅内閣スタート時の各社の支持率調査比較
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20200921-OYT1T50108/
読売と日経は重ね聞き。
重ね聞きは曖昧な答えをなるべく排除するために行われるため、プラス、マイナスともに振れやすいと言われるが、もともと菅内閣が高支持率でスタートしたのでプラス方向に出ている。
今回は支持率がかなり下がっている状態の重ね聞きなので、本来なら産経の結果も悪い方向に振れてもおかしくは無いが、実際にはそうはなってない。そこのところ記事では曖昧にしていて、重ね聞きがさも良くないような印象を与えようとしているような書き方。フェアでは無い。
各社の政党支持率の横断的かつ時系列の比較
https://www.realpolitics.jp/research/
2年半前の記事ですが、専門家による分析が面白い。
内閣支持率で見る報道各社の偏向度チェック
http://agora-web.jp/archives/2033052.html
なぜ報道各社で内閣支持率が異なるのか
[1] 国民(母集団)を代表する被験者(標本集団)を抽出できていない
[2] 被験者の回答は質問者に影響される
[3] 被験者は回答の選択肢に影響を受ける
[4] データの評価方法が異なる
つまり、調査結果は恣意的に作ることができるということですね。一見もっともらしく見える各社の世論調査もバラバラなのは当然です。
単に支持か不支持かではなく、五段階評価した方がわかりやすいかも。
筆者は「内閣支持率の正しい見方」もまとめてますが、各社の意図やカラーを考慮しつつ、なんとなく傾向と推移を眺めておけば良いかと。メディアの調査は偏る傾向があることを念頭に置きつつ。支持も不支持もイメージで回答している人が多いのでしょうね。
例えばコロナ対策を評価するかどうかなんて、その前に雇用調整助成金という制度で税金使って多くの雇用を守っている事実を知っていますか?と質問してから、評価するしないを聞いたらずいぶん違うでしょうね。
雇用調整助成金で守られている人に限って不勉強で自分自身がコロナ対策によって変わらず生活できている事実を知らなかったりしそうです。
セーフティネット貸付・セーフティネット保証・資本性ローンの拡充、社会保険料や税金の延滞なしでの延長、固定資産税の低減など、企業向けの施策は評価すべきものがたくさんあると思います。
でもtoB向け企業を多くの人が知らないように、toB向けの政策は目立たずに知られていないことが多いと思います。
知識レベルごとの支持率を出してみると良いと思います。