東京五輪実現へ無観客の選択肢も IOC会長、メッセージ動画公開
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いまの国際オリンピック委員会(IOC)は「テレビ」で成り立っています。だから観客がいてもいなくても、放送さえできればいいのです。他方で、五輪が中止になることがあれば、その財務は劇的に悪化します。国際機関ではなく、ひとつのNPOにすぎない存在ですから、オリンピックそのもの存在が危ぶまれます。というか、これを機会にオリンピックの形式自体を再考してもいいのかもしれません。
IOCの2013~16年の収入は約57億ドル(約6000億円)で、その7割強が放映権料です。そのうち半分程度(約21億1900万ドル)はアメリカから支払われています。アメリカというのは、つまりNBCです。日本と異なり、アメリカでの五輪中継はNBCが独占しています。日本人は各局が中継するので、オリンピックを公的な催しにとらえがちですが、実際にはひとつの放送局に支えられた興行なのです。
この仕組みについては、早稲田大学スポーツ科学学術院のリー・トンプソン教授の朝日新聞のインタビュー記事がとても詳しいです。そこでは「IOCが財政的に安定した見通しを立てられるなどの理由から、1大会分ではなく、複数大会分のパッケージで放映権の契約を結ぶことが多くなっているようです。開催地が決まるより先に、放映権料が決まっている」とあります。
https://digital.asahi.com/articles/ASN302DYYN3ZUHBI00H.html
私は、オリンピック開催と感染拡大はそこまで関係がないように思っています。だから五輪を中止するべきとは考えていません。ただ、開催地の世論は尊重されるべきです。そう考えない人が多く、開催地に歓迎ムードがないなかで、五輪を強行するべきではないでしょう。五輪とはいったい何か、というのがこの非常時にさらけ出されているのだと思います。オリンピック開催可否は観客の有無ではなくて、
欧米、アジア、アフリカ主要国の選手団はベストコンディションで本当に来日出来るのか?日本は競技期間中に医療従事者を5,000人も確保出来るのか?数万の運営ボランティアはこの夏に参加するのか?開催前に日本各地で事前合宿する地方都市は、感染が収まらない国からの選手団を喜んで受け入れるのか?
どれ一つとってもYesは無い。
IOCもJOCもアスリートファーストではなくてマネーファーストなのか。IOCとしては、開催することを前提に様々な発言をしていますが、決定や宣言には至れない状況なのだと思います。
日本国内においても、緊急事態宣言下で小池都知事をはじめそれどころではないといった感じ受けます。
今朝のTV番組で二宮清純氏が発言しておりましたが、本来平和の祭典であるはずのオリンピック・パラリンピックが、超推進派と絶対中止派の対立を生み出し、国家を分断し始めていることが何よりも残念だと思います。