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世界各国で起きてきた・起きている人権侵害やジェノサイド(民族浄化)は、様々な国際NGO等によって指摘をされても、国家としてそれを指摘・表明することは外交問題、特に経済面での友好関係を考慮して控えられてしまうことが多いのです。

こうして、政治的な判断で、無かったことにされてしまう人権侵害だらけになってしまう構造があります。

ある国から逃れてきた人を、難民として認定するか否かの判断も同様。出身国と逃れた国の関係性によって、同じ訴えが受け入れられるか否かが左右されます。

アメリカの政治の混迷の中で、バイデン大統領の就任まではジェノサイドの認定は見送られるとみられていたけれど、20日の就任式を待たずに発表されたとのことです。

すでに悪化している米中関係に影を落とすことは必至、と指摘するメディアも。
このタイミングでこの発表をする側の意図もありすべてが政治的であっても、国家によって消されてゆく人たち、訴えても訴えても無視されてきた命にとっては、どんな方法であっても国際社会に伝わることは必須であれ命綱。

ずっと指摘されているこのウイグルでのジェノサイドも、どうにか解決の方向に向かってほしいです。
「ジェノサイド」という認定を米国政府がすることに慎重なのは、「ジェノサイド」と公式に認定すれば、米国政府自身、あるいは国連やNATOなどの枠組みを通して、ジェノサイドを阻止しうる強力な措置を取らなければならなくなるからです。「人道的介入」と呼ばれる、米軍の軍事力による介入も、多くの場合、選択肢になります。
 米国も加盟している通称ジェノサイド条約、「集団抹殺犯罪の防止及び処罰に関する条約」では、ジェノサイドを謀議、実行した勢力を処罰することが定められています。中華人民共和国は、この条約には加盟していません。日本政府も、ジェノサイドを処罰しうるだけの法律が無いため、加盟していません。日本政府が、外交の場で「ジェノサイド」という表現を使うことは、少なくとも現在起きている事態については、まずありません。
 「ジェノサイド」が起きた際には、他国であっても、被害者を保護するためには軍事力を使った人道的介入が可能である、というのが米国や英国、カナダ政府の現在の解釈です。実際のところ、中央アフリカのようなアフリカ各地などで、ジェノサイドは今も起きていますが、そういう場所全部に米国が介入しているわけではありません。介入する気が無い時は「ジェノサイド」認定はしません。
 「ジェノサイド」と認定したからには、米国政府はジェノサイドを阻止し、被害者を保護する実効性のある措置をとらなければならなくなります。
 バイデン政権は、中国政府に対して実効性のある措置をとるか、ジェノサイド認定を取り下げるか、いずれかの選択を迫られます。
中国は50を超える少数民族が暮らす国です。共産党一党支配の安定を脅かす存在にならないよう、「民族団結」の意識を植え付ける教育も強力に進めてきました。その大きなきっかけになったのが、ウイグルで2009年に起きた「ウルムチ騒乱」です。そして習近平指導部は「宗教の中国化」を重要方針とし、思想統制がいっそう厳しくなっています。いわば現在の中国の対ウイグル政策は共産党ならびに習近平指導部の安定と存続のための根幹で、国際社会の批判と真っ向から対立する(駆け引きが存在しうる余地がない)ものです。「ジェノサイド」認定のその先の手をアメリカがどう考えるのか。バイデン政権はまた一つ大きな宿題を背負いました。
米国の判断の政治的な是非とは別に、ビジネスの現場では米国がこのように認定した以上は、サプライチェーンにおいて新疆ウイルグル自治地区に課題がないかどうか、点検すべきタイミングと思われます。

また、国際政治における「人権」概念の扱いとその問題については、北岡伸一・細谷雄一編著「新しい地政学」(東洋経済、2020.3)において、国際大学の熊谷奈緒子先生が示唆に富む論文を書かれています。同書は、国際政治の方向感が不透明な状況に身を置くビジネスパーソンにとっても、示唆的な話題が多く含まれています。経営層、経営企画やリスク管理、海外事業にかかわっている方には、特に読んでいただきたいなと思う書籍です。
ポンペオ国務長官、いきなり「ジェノサイド」という言葉を使ったが、ユダヤ人団体はジェノサイドを第二次大戦中のユダヤ人虐殺の言葉だとして、その他のケースに当てることは嫌っていた。その辺の調整はできているのだろうか?
人間は、権力を持つと、自分と違う者まで抹殺したくなるようです。長い目で見ると因果応報になると思いますが。
全米五十州のバーチャル旅行のため、下調べをしていますが、最大のジェノサイドの一つは、米軍によるアメリカ原住民の虐殺であることに気付かされます。
最後の最後でかなり踏み込みましたね。人道をより重視する民主党はこれを覆す可能性は低い。バイデン政権になっても米中対立は深まりそう

米政府は19日、中国政府がウイグル人などのイスラム教徒系少数民族に対しジェノサイド(大量虐殺)を行っていると認定した。
トランプの補佐官を務めたボルトンが出した暴露本には「トランプが習近平に、ウイグル人の強制収容を勧めていた」と書かれていて話題になりました。
トランプは人権問題に興味がないとずっと言われ続けてきましたが、政権末期にかけてそれに反する動きが続いています。
まもなく発足するバイデン政権のブリンケン国務長官(予定)もこの決定に「同意する」としています。
やはり、米中の緊張感は急速に変わることはなさそうです。

ただジェノサイド認定は象徴的なものではなくて、塩崎プロがご指摘の通り、ジェノサイド認定に基づいた措置が求められます。バイデン政権がどのような措置を取るのか、出だしから大きな課題に直面することになります。
この件については本当に中国サイドはしっかりと説明して欲しい。