「ワクチン接種に全力尽くす」 河野氏が会見で抱負 輸送や会場設定など担当
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ワクチン接種は、国家的なロジスティクス事業です。日本では、保健所による乳幼児への予防接種体制が成立していますが、この場合は全国民が対象(ファイザー製ワクチンの場合は、1人2回接種)であるため、保健所だけでは担えないでしょう。厚生労働省だけではなく、総務省や文部科学省、防衛相、等の省庁横断的なロジスティクス構築事業となります。
たとえば、カナダでは、公衆衛生庁が陸軍の兵站部門と統合してロジスティクスを構築しています。
米国では、バイデン氏が200億ドルの予算で、全米のワクチン接種体制を構築すると発表しています。地域ごとのワクチン接種センターを設置するとともに、ワクチン接種を行う移動車両も派遣されるとしています。
バイデン氏は、「ワクチンの接種は義務付けない」としているだけに、接種率の向上は容易ではありません。日本でも、義務化はできないでしょう。実のところ、多くの国で、接種を希望しない国民が何割かいるのが、障害の一つです。インドネシアとフィリピンでは、政府が中国から提供されたワクチンの国民への接種を開始していますが、接種を希望する国民は、両国とも3割程度にとどまっています。
日本では、国民への接種・未接種の確認をどうするのか、自治体の仕事になるのか、マイナンバーで一元管理できるのか、それだけでも大きな課題です。
大統領令でマスク義務化=ワクチン接種加速へ対策発表―バイデン次期米大統領
https://newspicks.com/news/5541065/body/?ref=user_1125005今の政府のドタバタを見ていると、ワクチン接種が順調に進むか極めて不安です。首相自身も不安なのでしょう。ここで失敗したら政権の致命傷になります。正念場のエース投入。せめてワクチンはうまい舵取りを。頼みます。普通の政治家なら、厚労行政に一番詳しい田村大臣や、コロナ対策の顔である西村大臣に気兼ねして動きにくいでしょうが、河野太郎氏なら大丈夫でしょう。
政府はファイザーのワクチン向けに冷凍庫3000台を確保し、これを1718の自治体に可能な限り公平になるよう最低1台は割り当てる計画です。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4177782.html?from_newsapl
確保は経済産業省が行っていますが、別の難題として、ドライアイスの確保が大事になってきています。自治体に届いた冷凍庫で保管するワクチンを医療機関などの接種場所へ届けるには、およそ1000回単位に小分けして運びます。その際に必要なのがドライアイスです。
粒状になったドライアイスがワクチン輸送には適していますが、特殊なため、供給不足が懸念されています。
河野大臣のチームは、こうした具体のロジ整理なども期待されていると思います。