母の子宮頸がん、子に移行 羊水に混入、肺がんに―世界初・国立がん研究センター
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注目のコメント
お子さんはお二人とも治療できたようですが、このニュースで最も心痛むのは、
『母親2人は出産後や出産時に子宮頸がんと診断され、その後死亡した。』
ここです。
子宮頸がんは『マザーキラー』とも呼ばれています。
好発年齢が若いのです。
がん検診だけでは、異常がでてからしか見つけることができません。
残念ながら、検診時にすでに子宮頸がんになっていることもありえます。
子宮頸がんの原因はHPVというウイルスの感染です。
予防接種でそのHPV感染を予防できます。
HPVワクチンを17歳までに接種すれば、子宮頸がんのリスクを88%下げられます。
日本でも、小6~高1までの女子は無料で接種できます。
お子さんの接種がまだの方はぜひご検討を。
こちらで一般向けに解説しております↓
https://minpapi.jp/心が痛むニュースです…
HPVワクチンが普及することにより、今後このような悲劇が減ることを期待したいです。
2価・4価HPVワクチンは定期接種であり、さらに9価ワクチンが認可がおりたところです。
HPVワクチンが前がん病変(がんになる前の組織の変化)だけでなく、子宮頸がんそのもののリスクを大幅減らすことはすでに明らかになっています。
▷N Engl J Med 2020; 383:1340-8.
さらにHPVワクチンは、心配されているような、慢性疲労症候群・複合性局所疼痛症候群(CRPS)・体位性起立性頻拍症候群(POTS)などの発症リスクを増やさないことも大規模な研究であきらかになっています。
▷Bmj 2020; 370:m2930.
一度接種率がさがったデンマークでは、国をあげてのキャンペーンで接種率が回復しましたが(Vaccine 2020; 38:1842-8.)、我が国の政府の対応は残念な状況がつづいています…