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The Wall Street Journal

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とかく透明性が低く、したがって陰謀論が跋扈しやすい中国ゆえにこのタイトルは色んな想像を惹起するわけですが、一番のイシューは金融システミックリスクのコントロールでしょう。もちろん第二に公正取引、独占・寡占問題もある。

記事にもある通り、問題はアントが実質的には消費者金融、商業銀行業務を行っているにも関わらず建付けとしてそうなっていない、つまりデータプラットフォーマーとして与信を創造していながらリスクはバックファイナンスしている銀行・ノンバンクが有している事。
これはこの数年で世界中で大流行していて、同じモデルが東南アジアでもインドでも移植されてバンバンユニコーンや予備軍が産まれてもいます。

それのトップランナーでぶっちぎり首位ゆえに国家による調整が入っている、という表現もできようと思います。そう見ると必ずしも中国でなくても起きうる、あるいは過去に似たような事は日本でも起きた、とすらいえます。

もちろん別途中国の寡占ビッグテックとしてアリババも有している、かつ個人が両者とも株主、創業者として影響力も強い、等々の個別事情も別途あるのでその点は否定はしませんが。
GAFAはそれほど金融に出ていないのに対してBATはアリババもテンセントもともに金融に出ている。
一つは中国の金融のIT化は立ち遅れている。さらに法律の規制も緩い。
いよいよIT業界は金融をも制覇していく中国では、今度のマー氏の放言によって規制する口実を得たのではないか。
公の存在がどこまで国民のデータを握ることにするのか。非常に難しいテーマ。中国国家の本質に迫るイシューなだけに、国が立場を譲ることはなさそう。
多様な情報を蓄積できれば、与信に限らず広範なサービスの競争力を高めることができる点で「収益逓増」が生ずるのであれば、いったん公平な競争環境を整えたとしても、最終的には自然に寡占的状況が成立することは避けがたいように思います。

この点は、利用者が個人情報の保護よりも利便性の向上を実質的に選択するような、中国に固有の環境の下では尚更に蓋然性が高まることになります。
中国とアントであるという固有名詞を外して、政府とプラットフォーマーという一般名詞に置き換えて読み直してみると、行われていることがそれほどひどい事ではないという印象を持つのは私だけではないはず。

そもそも、アントが日本や欧米のプラットフォーマー(ないしそれに準ずるテック企業)と比べて国の力を背景としたアプリの普及の範囲と、そこから得られる様々な個人情報を含むデータを自由に活用できるという圧倒的優位性のもとで事業を構築し・展開してこられたのは、「それは中国だから」という特殊事情によるものだったはず。

そこで語られていたのは「中国政府とアントは一体」という構図だった、というのが私の理解。言い換えれば、中国型資本主義の構図ともいえる。

それは、「他の先進諸国ではあり得ない」、と言われていた。

今回の両者の関係における「変化」は確かに驚きではあるし、それが何をきっかけに起きたのかについてはもちろん興味がないわけではないが、起きていることをみる限り、「彼らも、我々と同じこちら側にきたのだな」と受け止めるのが正しいのでなないか?中国政府も、今までアントに自由にやらせすぎたと思っていたものをこの機に是正しようと動いているのではないか?

他のコメントでも書いたが、そもそも金融は世界中どこに行っても規制業種であり、歴史を振り返ってもその枠から外れたことはなかったはず。したがって、アントの金融事業に規制が加わること自体には特別な思いはない。

私個人としては、中国において消費者データの扱いがこれからどうなっていくのか?それが国際的な潮流とどのくらい異なったものになるのか?にあり、もしそれが日米欧と異なるものになるのであれば、それが国際的なデータの取り扱いに関る規制の潮流にどのような影響を与えるか、むしろそれを注視していこうと思っている。
いずれにしても、個人データ提供を渋ったのは、プライバシー保護のためというより、ビジネス上の優位を得るためなのですね。
これみてても中国で事業をやる限り共産党政府には逆らえないのは明白。ファーウェイやTikTok、DJIなどのリスクはどう考えても高い。