(ブルームバーグ): 半導体製造装置メーカー大手の米アプライド・マテリアルズは、米投資会社KKR傘下の日本企業KOKUSAI ELECTRICに対する買収提示額を59%引き上げた。成長産業におけるバリュエーション(企業評価)の上昇を理由に挙げている。買収期限も約3カ月延長した。

アプライドの届け出によれば、同社はKKRに35億ドル(約3600億円)を支払う。これまでは22億ドルで合意していた。中国当局の承認を得るため、新たな期限を3月19日とすることでも合意した。この案件では中国政府がまだゴーサインを出しておらず、最後の関門となっている。

アプライドは買収提示額の大幅な引き上げについて、半導体製造装置の需要改善と、統合後の新会社の業績見通しを反映していると説明した。トランプ政権下の米国と中国との貿易戦争で半導体は主な対立点の一つとなっており、中国当局の承認を得られるかどうかは投資家の注目を集める。

KOKUSAIは日立国際電気からの会社分割で誕生した企業。KKRは2017年に日立国際電気を買収した。

原題:Applied Materials Lifts Bid for Kokusai to $3.5 Billion (1)(抜粋)

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