2020/12/30

【SOMPO櫻田謙悟】日本の大企業はコロナで「ショック療法」を

NewsPicks 編集部 記者・編集者
新型コロナウイルス一色となった2020年は、日本の大企業にとって、〝半ば強制的に〟変化を迫られた1年だった。
そうした日本の大企業の中でも異彩を放っているのが、損害保険大手のSOMPOホールディングスだろう。
東京海上ホールディングス、MS&ADインシュアランスグループホールディングスと並ぶ「3メガ損保の一角」で、グループ従業員は約4万7200人に上る。
一方、SOMPOは、2015年に介護事業に本格参入し、現在では、業界大手の学研グループとトップを争っている。
さらに、2020年6月には、天才起業家としても知られるピーター・ティール氏が率いるビッグデータ解析のパランティアに540億円を出資。日本法人を作り、これからビッグデータビジネスにも力を入れていく。
このSOMPOホールディングスを率いるのが、櫻田謙悟グループCEOだ。
10年以上前から「我々は保険会社ではない」と言い続け、時価総額1.5兆円の伝統企業の変革を内部から迫っている。
経済同友会の代表幹事も務める櫻田氏は、今何を考え、どんな戦略を描いているのか、大いに語ってもらった。
INDEX
☑️「ショック療法」が必要な理由
☑️保険会社の感覚は「ない」
☑️デジタル戦略は「血液」
☑️コロナで証明された経営の一手

日本に「ショック療法」が必要な理由

──2021年は、日本にとってどんな年になるでしょうか。
櫻田 2020年は、この30年間、日本が見て見ぬふりをしてきたことが、一気に噴き出してきました。