ドイツ、中国偏重の政策転換=「異質な国」と警戒―多角外交で日本重視
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ドイツの場合、2016年6月の中国家電大手、美的集団による産業用ロボットメーカーのクーカ買収が、親中的なスタンスを転換させる大きな分岐点になったと言われています。さらに一帯一路戦略の下で、庭でもある中東欧(正しくはさらにそのフリンジである南東欧)には、中国の政府系資本がかなり進出している事実があります。
年明けにドイツの与党CDUは党首選を行い、新首相含みの新党首が選出されます(メルケル首相は勇退の予定です)。新たなCDU党首は中国に対し、表向きはそれなりに厳しいスタンスに転じると考えられます。ただし裏向きには、自動車産業の対中依存度の高さもあるため、二枚舌的な状態が当面は続くはずです。この記事は希望的見方ですね。そう単純ではありません。
以前より確かに対中警戒感は強まっていますが、英、仏に比べれば、まだまだ対中ビジネス重視派の声は無視できません。国内的な政治対立もドイツ国内の対中姿勢の違いに影響しています。
逆に日本は海外から見れば、政治、産業界も対中融和と見らかねないことも要注意です。アメリカで、中国関連の本が一気に出たのは10年ほど前だったか。その時、欧米の出版界の人たちと接して肌感覚で感じていたのは、この人たちは、中国のことが何も分かっていないな、ということ。
今頃になって、異質な国とか信じられないとか言っているけれど、私たちは、もともと彼らのようには中国に変な期待はしていなかった。少なくとも私は、彼らが私たちとは違う規範で動いていること、きわめて現金なところ、諸々わかった上で、清濁併せ呑む感じで、それでもなんか好きで、中国の出版社の人たちとお付き合いしてきた。
だから彼らが、Discoverと付き合っても儲からないとわかった段階で掌返しても別に腹立ちもしなかったし、儲かると思えばまたくるだろうから、ほっときゃいいと思うだけで、嫌いになんかなれなかった。
その辺りの微妙な感じ、有史以来中国とお付き合いしてきた日本人には、大なり小なり普通にある認識じゃないだろうか。
だから欧米の国々が、中国は異質な国、やっぱり日本の方が信頼できる、って今更言うか、と、むしろその方が異質だ。