2020/12/21

【横山直人】「AI二極化時代」の3つのトレンド

株式会社フライウィール CEO & Co-founder
もはや社会に定着した感のあるAI(人工知能)。AIソリューションを提供する、フライウィールCEOの横山直人氏は、2020年を「いよいよ仕組み化の結果が出始めた年」と位置づける。では、2021年はどうなるのか。3つのトレンドから、業界の見通しを予測する。
3つのポイント
①AI活用による企業の二極化はすでに始まっている
②トレンドは「ハイパーオートメーション」「需要予測」「AIoT」
③成功へのカギは「点」ではなく「立体的」な顧客体験

AIとデータで日本企業は強くなる

私が小学生の頃、1クラス約40人弱で合計5クラスある小学校に通っていました。私の子供は似たような環境で育っていますが、1クラス約30人弱で3クラスの生徒数です。
実体験の感覚になりますが、30年で一学年が200名から90名に減少しており、少子化の波を肌で感じています。日本の成長を考えると、人口減少と高齢化に大きな変化は期待できない中、生産性の向上は必須です。
一方、私はGoogleやFacebookという外資テックカンパニーで約10年間仕事をしてきました。いわゆるプラットフォーマーと言われるこれらの企業では、AIを活用して様々な業務の生産性を上げています。
10年間での変化と成長のダイナミズムに驚き、興奮するとともに、このままでは日本の企業がまずいことになると感じていました。
個人的な話ですが、私がフライウィールを創業したのも、AIとデータで生産性を上げ、日本企業がAIとデータで世界市場で戦えるプレイヤーになれる、と信じているからです。

二極化はすでに始まっている

2020年を振り返ると、世界的にはいくつかのグローバル企業がAIを活用するための諸問題を地道な努力によって解決し、いよいよ仕組み化の結果が出始めた年だったと感じています。