バチカン、教皇の同性婚容認否定 保守層反発、火消し図る
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各種報道で見る限り、フランシスコ教皇がこのドキュメンタリーで言及したのは「シビル・ユニオン」の制度によって同性カップルを法的に保護する必要性であって、同性婚を容認したわけではないようです。同性婚を認めないカトリックの教義と矛盾はしない発言と思いますが、この発言が「アリの一穴」となって宗教上の教えを揺さぶることを警戒したのでしょう。
(一方で、人口の7割がカトリックであるスペインが15年も前に同性婚を合法化している現実もあります)ドキュメンタリーでの衝撃の発言が報じられた時も、教皇の個人的な思いと教義との違いについては冷静な見方がありました。BBCのマーク・ロウェン記者は、教皇ははっきりと同性愛者の権利について言及はしたものの、カトリック教会の教義自体が変更される兆しはないと指摘していました。教義の変更は、憲法改正よりも大変な作業だと思われます。ここからは素人考えですが、教皇は、教義とは別に、大きなヒューマニズムを訴えて時代との調和を図ったのではないでしょうか。教義や組織の論理ではおかしいと思われることでも、時代の変化の中で判断すべきことがあると思います。