2020/12/4

【最高値】ビットコインバブル再来か。前回との「大きな違い」

NewsPicks 金融ジャーナリスト
11月30日、ビットコイン価格が1万9800ドル(約203万円)を突破し、3年ぶりに過去最高値を更新した。12月3日も1万9300ドルで推移し「歴史的高値」を維持している。
現在の仮想通貨(暗号資産)市場は、急激なバブルが起きた2017年のような熱狂は起きていない。しかし、仮想通貨取引所のコインチェックでは、11月の取引高が10月の3.8倍に達するなど、国内の仮想通貨市場も活気を取り戻しつつある。
前回のバブルでセキュリティーや規制リスクといったさまざまな問題点があらわになったビットコインは、なぜ再び買われているのか。
仮想通貨取引所コインチェックの大塚雄介執行役員京都大学の岩下直行教授米仮想通貨取引所クラーケンの千野剛司氏の解説とともに、今回のビットコイン上昇の背景を「6つのポイント」で展望していく。
INDEX
☑️上昇の理由①:金融緩和の継続
☑️上昇の理由②:大型投資家の参入
☑️上昇の理由③:実用化への期待
☑️大幅に改善したセキュリティー
☑️リスクは「市場全体の信用性」
☑️「テザー」という大リスク

上昇の理由①:金融緩和の継続

ビットコインの価格は、2017年1月1日の1ビットコイン=998ドルから12月16日には19497ドルまで、11カ月半で一気に19倍以上に上昇した。
その後、価格は低迷していたが、今年3月16日の5014ドルから急上昇を始め、ついには過去最高値を更新した。