中国国策会社の紫光集団が実質デフォルト=半導体国産化に暗雲
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中国政府にとって、半導体国産化は、米国による経済制裁を克服し、韓国のSamsungと台湾のTSMCに優位に立ち、製造業のコメの生産を独占する、という死活的に重要な国家プロジェクトです。紫光集団は、その本命のはずでした。債務不履行があっても、特段の事情が無ければ、中国政府は救済するでしょう。紫光集団が半導体国産化をできないなら、あとはCXMTくらいですが、やはり紫光集団が本命でしょう。
清華大学グループ(清華紫光集団)は、国営の半導体メーカーというべき企業グループで、元エルピーダの坂本氏が日本法人のCEOとして雇われたことが日本でもニュースになりました。2017年には、東芝の半導体事業を2.4兆円で買収しようと試みましたが、日本政府に阻止されました。
紫光集団は子会社が多く、たとえば傘下のオンライン・カジノ、500.COMは、日本法人もあり、北海道や沖縄へのIR誘致をしきりに働きかけてきた企業です。2001年に設立され、この業界では新参ながら、ニューヨーク証券取引所にも上場し、ヨーロッパでも事業展開するグローバル企業です。
秋元議員らを逮捕 IR参入巡る贈収賄容疑で東京地検
https://newspicks.com/news/4490394/
中国社債市場に信用不安、国有企業債のデフォルト相次ぐ
https://jp.reuters.com/article/china-debt-selling-idJPKBN27T15O既に3週間位までにでており、中国ではよくある話。紫光集団傘下には、中国No1のデータセンター会社やオムニビジョンの関連は未上場であり、全く問題がない模様。
それよりも、このタイミングで、マスコミが報道しているのが鍵。
中国国家ICファンドは、10兆円以上あり、紫光集団も、その1つ。
日本でいえば、東大ファンド、INCJがデフォルトみたいな話かな。
まあ、中国全体も債務は大変で、それ以上に、日本や米も大変だが。紫光(Tsinghua)は、清華大学系の半導体メーカーで、中国の半導体のキー企業の一社。傘下にYMTC(長江ストレージ)というメモリメーカーを持ち、エルピーダ元トップの坂本氏が昨年Tsinghuaの幹部になっている(①)
Tsinghua全体については②、またメモリの開発状況については3DNANDについて128層まで開発と2020年4月に報じられている(③)。
大学ともつながっている戦略企業なので、デフォルトをさせない方法はいくらでもあると思う。そのなかでデフォルトさせたという点で、中国のクレジット市場や記事にあるドル建て債券だけでなく、政治・戦略面での変化・動向にも注視したい(半導体が大規模投資がいるのは今に始まったことではないし、国策企業という点が重要だと思っている)。
Tsinghuaだけでなくそれ以外にも最近デフォルトが続いているのも気になる。
①https://newspicks.com/news/4418795
②https://newspicks.com/news/5332254
③https://newspicks.com/news/4816984