2020/10/24

【高野秀行】「辺境マインド」で愉快に生きる極意

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「中国やアフリカの奥地で野人や怪獣を探索」「ミャンマーの麻薬地帯でアヘン栽培をする少数民族に潜入」「戦火の絶えないソマリアの一角で、謎の独立国家・ソマリランドの謎を追求」などなど、心躍る冒険の数々で知られる辺境ノンフィクション作家の高野秀行氏。

インタビュー第2回では、その独自の着眼点や、体当たり取材を可能にするコミュニケーション力の源にせまる。

「アングラ」に興味はない

──「怪獣」から「未確認納豆」まで、余人では考えつかなさそうなテーマを多数追ってこられた高野さんですが、発想の源はどこにあるのでしょうか?
高野 もともと「人がやっていなさそうなことをやる」のが人生のテーマなんです。
これはやはり、僕のスタート地点が大学の探検部だからでしょう。探検部の人間は、大体みんな人と違うことをやろうとするんです。
僕も最初は、周りに合わせて「あえて」変わったものを見つけようとしていたのですが、何年もそういうことを続けていると、もはや習い性になってきて、自然とそういうものに引っかかるようになるんですよ。
ただ、人がやっていないことなら何でもいいというわけではなく、「自分が追いかける価値があるのかどうか」という点は重視しています。
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