【藤原和博】学校制服のスマホ販売は、なぜ実現したのか
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今回の原稿内では奈良・一条高校で私が実施した、よのなか科「制服問題を考える〜ディベートの基礎技術をつかむ」の短い授業動画が観られます。
https://www.youtube.com/watch?v=HTWBmxEdadg&feature=emb_logo
生徒たちは「制服とはなんだ?」なんて考えず、選べるわけでもなく、疑わずに着ているんですね。制服については通常、思考停止せざるをえない。
それを、あえて疑う。疑わせる授業です。「制服って本当にいるの?」から複眼思考(クリティカルシンキング)してディベートさせました。
「いらないんじゃあないか、自分で毎日着るものを選んだほうが自立心が育つ」という意見もあれば、「それでは経済的に厳しい子は大変だし、差がついてしまう」という意見もある。教員は「高校生は勉強が本業なんだから、あまり余計なことに気を使ってほしくない」とも言うでしょう。それらをぶつけていきました。
一条高校の場合は60年以上変えなかったんですから、大変です(苦笑)。
もう一つ、注目して欲しいのは「スーパースマートスクール」化していたからできたというポイント。一条高校は、生徒が普段使用している自分のスマホをBYOD(Bring Your Own Device)で持ってこさせてWiFiにつなぎ、授業中にも徹底活用する世界初の試みをしていました。
従来のように生徒に手を挙げさせて発言を促すのではなく、生徒が意見や質問をスマホに打ち込んで送信すると教員のタブレット端末に集約される仕組みで、これで授業が画期的に変わります。画面を前方スクリーンに映せば、クラス全体でみんなの意見が共有できる。
基本的に無記名で意見や質問の聴取にも授業評価にも使えるから「わかる人、意見のある人、手を挙げなさい!」とやるよりよっぽど授業が活性化するわけです。
この「スーパースマートスクール」のチャレンジは、東京の都立高でもすでに始まっていて、2021年春からは都立富士高校・中学校(野村公郎校長)が中学からスマホを学習に徹底利用すると宣言しています。
中高一貫化を決めた一条高校ともまず英語の授業で連携が始まっているので、来年から徹底的に富士中高一貫校に肩入れするつもりです。
実は私、世田谷区立ではありますが富士中学校出身なので、擬似OBのノリで(爆笑)。公立小学校の校帽や体操服を買うために、指定のお店は1店舗だけでしかも入学時はみんなおんなじ時期に買いに行くので、冬の寒空の中、行列に並ばねばならず、
いろんなしがらみがあるのだろうけれど、この時代錯誤感がすごすぎて、なんとかならないものか、、と素人ながら思っていました。
一保護者として、この流れはもっと広がって欲しいです。藤原先生と言えば的施策!「校長室の廊下側の扉は基本的にオープンにしていて、いつでも入ってきていいと生徒に伝えてある」我が母校・和田中学校(Disclaimer : 藤原先生の後押しもあり私は中2で英国へ)でも、校長室に漫画がずらっとおいてあり、休み時間にいつでも読みに来て、と。生徒は漫画を読みにくる、校長(藤原先生)は生徒がどんな漫画を読むのか関心があるのか分かる、生徒と接点が増える。。。様々な生のデータが直で入る、教育界のマーケティングでしょうか。話は変わりますが、スマホを駆使した無記名での授業運営は難しい議題だと思います。言いたいことがあるなら手をあげろ、という教育方針も一理あると感じます、日本のTwitterユーザー7割以上が匿名というファクトなど踏まえた上で(韓国やUSの倍以上)。情報通信白書:
https://www.amazon.co.jp/%E6%83%85%E5%A0%B1%E9%80%9A%E4%BF%A1%E7%99%BD%E6%9B%B8%E3%80%88%E5%B9%B3%E6%88%9026%E5%B9%B4%E7%89%88%E3%80%89-%E7%B7%8F%E5%8B%99%E7%9C%81/dp/4905427800
ボトムアップで生徒から共感をかう方針は、事業や日々の生活でも生かせるのではと感じました!トップセールスは早いですが、やはり中長期で物事見たときのROIで考えると両方重要だなぁ、とthx!!