仏、デジタル課税を12月再開へ 国際合意見送りで経財相
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この政府方針に先立って、10月16日付ルモンド紙の社説は、フランスが単独でデジタル課税に踏み切ることを批判的に論じていた。そんなことをしても、国際的な課税枠組の構築にマイナスになりこそすれ、プラスになることはないだろうという論調だった。また、アメリカ大統領選の結果を見てから考えるべきだとも指摘していた。
「12月に再開」というのがミソかもしれない。デジタル課税に関する国際的な合意が先送りされたからといって、来年の決着を目指しており、今後の国際合意を困難にするような課税を強行するとは思えない。11月の米大統領選挙前には課税を再開しないが、選挙後には再開するという姿勢を示すことで、大統領選挙後には国際的な合意ができるよう、アメリカを牽制するのが狙いではなかろうか。
LVMHとロレアルはまた大きく下げるだろう。仏としては予定通り進めているに過ぎないが、米大統領選の混迷はやや好都合かもしれない。いずれにせよ失敗続きの仏経済のこの破れかぶれ戦法の決着は容易ではない。