(ブルームバーグ): 新たなオーディオ製品投入の準備を進める米アップルは、自社のウェブサイトを通じたソノスやボーズ、ロジテック・インターナショナルの製品販売をやめた。

アップルは長く第三者企業のハードウエアを扱っているが、ブルームバーグの調べによれば、ボーズの全ヘッドホンとスピーカー、ロジテック「アルティメットイヤーズ」のスピーカー、ソノスの最新スマートスピーカーがアップルのオンラインストアから先月末時点で消えた。またアップルの実店舗で働く従業員は、こうした製品の販売をやめるよう指示された。

アップルはオーディオ戦略を強化するため複数の新製品を開発している。ブルームバーグは先に、初のアップルブランドのオーバーイヤーヘッドホンを年内にも発表する可能性があると報道。同社はスマートスピーカー「ホームポッド」の小型タイプにも取り組んでいる。

アップル:高級ヘッドホンを開発中、パーツ取り外しが可能-関係者

アップルは自社の新製品投入前に実店舗およびオンラインでの同種の他社製品販売を打ち切ってきた。2014年には「アップルウオッチ」発表前にフィットビットのウエアラブル端末の販売をやめた。今年に入りバング&オルフセン製品の販売も停止した。

アップルは、第三者企業の新たな周辺機器発表と顧客ニーズの変化を踏まえ、販売する製品を定期的に変更しているとコメント。その上で、アップル製品を顧客が最大限に楽しむことができるよう第三者企業の周辺機器を選別して販売し続けると説明した。

ボーズは同社製品の販売をアップルがやめたことを確認。アルティメットイヤーズはアップルから「9月以降は第三者企業のスピーカーの小売りはしない」と告げられたと明らかにした。ソノスはアップルに照会するよう求めた。

原題:Apple Stops Selling Rival Earphones, Speakers Ahead of Launches(抜粋)

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