Googleが1,000億円をメディアに払う本当の狙いは?
コメント
注目のコメント
前にも書きましたが、日本はyahoo!ニュースの存在が圧倒的で、そこまでGoogleニュースにユーザーの視点は行っていないと思います。一方で、メディア側で掲載記事の編成を行えるというのはメリットだと考えます。
アメリカでは、ローカル紙から中堅の老舗新聞などが次々経営難となり、記者の離脱も相次いでいます。『デジタル・ジャーナリズムは稼げるか~メディアの未来戦略』で、著者のジェフ・ジャービス氏が、メディアの将来像について記しています。PV至上主義と広告収入という利益面だけでなく、報道機関とコミュニティの関係をしっかり築くという点は、時間を要すと思いますが、健全で大切な視点だと思いました。
良質な記事に対して、反論も含めて良質な議論を形成できるか。この本を読んでメディアを通じての学習効果を改めて認識したところです。プラットフォーマーに対して世界各国で強まる風圧をかわすための投資、という側面はもちろんあるでしょう。手放しで称賛できるただプラットフォーマーとコンテンツを供給するメディアの関係をより適切なものにする一歩として私は肯定的に受け止めたいと思っています。できればこの枠組みが、大手メディア以上に苦境にさらされているローカルメディアにも開かれたものになればいいと思います。
記事にあるように、Googleに「免罪符」を求めるという思惑もあると思います。しかし、それはこの議論の幹ではなく枝のひとつでしかありません。プラットフォームに偏る富をコンテンツをつくる側に還流させること、ジャーナリズムの価値を改めて評価することが、議論の幹です。プラットフォームがそうした動きをすることは、社会全体のコンテンツやジャーナリズムへのリスペクトを高めることにもつながります。ヤフーもぜひ参考にしてほしいです。