コロナ治療薬候補のアビガン、承認申請へ 有効性確認か
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注目のコメント
ファビピラビル(アビガン)は、これまでロシアや中国からの報告で、ウイルス量を減らす効果を示唆するものがありましたが、研究デザイン自体に幾つかの限界があったこと、患者さんの症状や重症度を改善したというような臨床上重要な結果は得られていないことが課題でした。
こういった背景があり、中国やインドでは承認の動きにつながった一方、欧米諸国はこの薬を承認していません。ただし、現在も米国、その他いくつかの国で大規模な臨床試験が進行中であり、これらの結果でも承認状況は変わりうると思います。
今回の動きの背景には、国内での有力な臨床試験結果があるものと信じますが、その詳細が分からないとそれ以上のコメントはなかなか難しいところです。
すでにレムデシビルやデキサメタゾンといった治療薬を手にしている状況であり、より軽症に用いられるのであればそれだけ副作用リスクにも重きを置かなければなりません。承認にあたっては「国産の薬だから」をあえて度外視した、科学的に慎重な判断が求められます。「日本の常識、世界の非常識」だけは避けなければなりません。山田先生がおっしゃられている通り、詳細がわからないのでなんとも言えませんが、、、
有意差が出なかった(有効性がないと示されたわけではない)臨床試験の結果を受けて、ではないでしょうね
https://president.jp/articles/amp/38633?page=1
その試験の結果ではなく、富士フイルムが行っていた第Ⅲ相試験(治験)の結果を受けてでしょうね
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/20/04/01/06763/
対象は酸素投与の必要ないごく軽症例、主要評価項目が体温、酸素飽和度、胸部画像所見の軽快、SARS-CoV-2が陰性化するまでの期間ということですから、そのいずれかか複数で有意差が出たということなのでしょう。
インフルエンザの治療薬も解熱が少し早くなったという程度で承認がおりるので(症状の改善は重要ではありますが副作用との兼ね合い)、その承認がおりない理由はないのかもしれませんが、、、
できれば、重症化を抑制するとか、ウイルスの排泄期間ではなくて実際の感染拡大を抑制するとか(これは示すのが難しく、かといってPCRの陰性化が必要十分な代替指標にもなり難い)、本当はそういったことを期待したいですね。
インフルエンザ治療薬で言うと、海外では有効性が示せず承認されていないイナビルや、試験の時点で耐性ウイルスが高率にみられるという中でも日本では安易に処方されて売上首位となったゾフルーザがありますが、、、同じことを繰り返さないでほしいと思います。