#スガやめろ というハッシュタグはなぜトレンド入りしたのか(鳥海不二夫)
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注目のコメント
辞めるも何もまだ首相になってもいないのに、という疑問はさておき、本文はネットにおける政治的なトレンドがどのように意図的に作られ、拡散していくのかを技術的に検証したものです。
ハッシュタググループの73.4%のアカウントは「#検察庁法改正案に反対します」に参加したアカウントであり、通常のツイートは両対数グラフで直線に乗るべき分布になる筈が、今回は特定の回数のツイートがべき分布で予測されるよりも多く、リツイートは意図的に増やされていたのではないかという疑いがあるなど、なかなか興味深い結果が出ています。
米大統領選におけるロシアのSNS工作など、世論工作の主流は今や新聞、テレビからSNSなどに移ってきている感があります。
ネット世代にはそれに応じたリテラシーが必要だと言えそうですね。正しく見極めるも何も、まだ就任することすら決まっていない人に対して辞任を求めるのに実質的な意味なんて何もありませんから、これはトレンドというよりは、単にお祭り好きの人たちが趣味でやっていること。
アベ政治を許さない
という合言葉が当の安倍首相にとって何の意味もなかったのと同様、内容が批判になっていないのですから、これは一種の「彩り」みたいなものです。首相の賛同者ばかりになって全体主義的になるよりは適度にこうした意見を目にしたほうが健全かもしれませんね。
安倍首相の時もそうでしたが、こうした類いの言葉がカタカナ表記にしてあるのは、漢字で表記すると誤字だらけになってハッシュタグとしての機能をなさないので、表記のレベルを落としてカタカナにしていると思えてきます。さらにスガさんの場合は、下手をすると民主党時代の菅さんと混同してしまいますので、よけいに漢字だとやっかいですね。強過ぎる正義感は凶器になるということで…。
最近漫画で読んだ言葉ですが、こんな感じで捉えると良いかもしれませんね。
『真実は人の数だけある。でも事実は一つしかない』
そして、どんな正義感も個人を否定する言い訳にはなりません。