2020/8/8

【松山智一】コロナ時代に「アート×公共」ができること

松山 智一
Matsuyama Studio 代表
ニューヨークを拠点にし、世界で挑戦し続ける一人のアーティストがいる。現代美術家の松山智一だ。
松山氏は昨年の9月24日に、過去にはキース・ヘリングやバンクシーも作品を描いた「アメリカで最も有名な壁」と言われる幅26メートル、高さ6mのバワリーミューラルに壁画を完成させた。
バワリーミューラルの松山作品。近隣にWhole Foods Marketがあり、コロナ禍でソーシャルディスタンスを取りながら入店に並ぶ人々から多くの感謝の声が寄せられている(写真提供:松山智一)
通常、3カ月ごとに描き換えられるこの壁画だが、繊細さと大胆さ、西洋と東洋、古典とポップカルチャーを融合し昇華させた松山氏の作品への評価は高く、展示最長記録を更新している。
松山氏の作品は世界のギャラリストを魅了し、ビル・ゲイツをはじめ、サウジアラビアやドバイの王室など、名だたるコレクターが所有している。
昨年7月にNewsPicks編集部は松山氏へ取材を行ったが、そこから1年。
現代アートは、なぜ「資産」になるのか
創建100年を記念し開催されている明治神宮の野外彫刻展でのモニュメント展示や、ビバリーヒルズの巨大壁画、そして新宿東口駅前広場に新設された7mを超える彫刻を含むパブリックアートのプロデュースなど、さらなる飛躍を遂げている。
国内では他に類を見ない規模の巨大なパブリックアートを完成させた松山氏。現代アートの中心地NYで認められた彼は、経済が大きく打撃を受けているコロナ禍で何を思うのか。
アートの意義、外から見た「東京」について語った。