【深刻】コロナが生み出す「メンタルヘルス危機」

2020/7/13
この記事は、NewsPicksのグループメディア米Quartzの特集「Mental health’s turning point(メンタルヘルスのターニングポイント)」の一記事です。
ルアナ・マルケスは、ここ数カ月、大忙しの毎日を送ってきた。
マサチューセッツ総合病院(ボストン)の「エビデンスに基づく治療実施・普及を研究するための地域精神医学プログラム」(PRIDE)の創設ディレクターである彼女は、3月以来、約40件のウェビナーをこなしてきた。
いずれもテーマは、新型コロナウイルス感染症によるストレスへの対処法だ。
「サポートのニーズはもっとある」と、マルケスは語る。「(5月末の黒人男性殺害事件後に)警察の残虐な仕打ちに注目が集まると、この地域の人たちは、ますます動揺して不安を覚えるようになった」
こうした感情に対処するツールを人々に与えたい――。
(写真:Nuthawut Somsuk/iStock)
それが、マルケスがウェビナーで試みていることだ。
「いつも最初に、『大丈夫でなくていいんです。いまのような時期に、そのような気持ちになるのは、生物学的に自然なことです。それでいいんです』と言っている」と、マルケスは言う。