【稲葉可奈子】性教育は下ネタではなく生きていく上で必要な知識
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『生理』のこと1つとっても、いまだにいろんな都市伝説がまかり通っています。
記事中にもでてくる、テレ東さんの『生理キャンプ』はど深夜番組とは思えない反響だったようで、みなさん目からウロコだったのかなと思います。
https://www.tv-tokyo.co.jp/broad_tvtokyo/program/detail/202008/26042_202008312600.html
すばらしい企画を作って下さったテレ東さんに感謝です。
それだけ、性教育に関する正確な情報に触れる機会というのが、
親世代もないまま大人になってしまっているのが日本の現状で、
最終的には学校で、と期待しますが、
少しずついろんな形で、正確な情報が多くの人にリーチしていけるといいなと思います。高校の保健体育科教員として感じたことを書かせていただきます。
現行の指導要領上、高校生にHPVの情報が届く可能性は限りなく低いです。
あるとすれば、保健授業外に特別編成される性教育の「行事」での接触です。しかし経験上、行事というイベントの場合は感染予防よりもショック療法的に、中絶や避妊を取り上げることが多い気がします。
折しも保健授業でHPVに触れたとしても、教育課程の順序性から、2年次で知ることになります。「現代社会と健康」を1年次→「生涯を通じる健康(ここに性教育が含まれる)」を2年次でという流れがスタンダードです。
つまり高校の教育課程のみで、15歳までにHPVについて学べる子どもはほぼいないという仕組みになっています。運良く知れても助成が受けられない2年次です。
HPV予防啓発に必要と思うことは2点。
・青年期の早い段階から、家庭内で性の話しをオープンにできる環境風土を作ること。
・中学3年までに、教育課程外の+αの性教育内容を学校外の専門家から施してもらう。
高校教育の力不足を感じながらも、HPV予防の啓発活動は身近な生徒から推し進めていきたいと思います。ピルは避妊薬という作用もありますが、世界的に見ればその使用法は月経を楽にするという作用がほとんど。フランスでは低用量ピルの普及率は30%を超えてますしわずか数%の日本とは状況は大きく違います。
ピルと聞いて第一想起は月経を楽にするもの、その次が避妊薬。男性の間でもこの認識が広まって欲しいなと思います。