英中銀、金融機関に気候変動リスクの分析要請 来年にも目標設定
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注目のコメント
気候変動というトピックそのものが如何にもヨーロッパ的であり、イギリスもやはりヨーロッパだなぁ、と感じる次第です。
ECBも、コロナ前には気候変動への対応を金融政策の枠組みの中に据えようと努力していました。
しかしこれが金融政策が本来担うべき領域かは分かりません。確かに気候変動リスクをどう分散するかは金融工学的な課題になるでしょうが、それこそ民間金融機関が自主的に商品開発する話かな、と思えます。以前もコメントしましたが、大手行は責任銀行原則などの自主規制を策定しています。公的な枠組みとしては、併行してタクソノミー**の話があり、これをどうリスクとして銀行のアセットに反映させるべきかという議論がありますが、事業リスクの分野ではリスクという観点で完全に中銀や英金融庁の影響力が及びます。
ロンドンは邦銀や米銀もファイナンシャルセンターとして無視できないので対応が求められるでしょう。ストレステストの実施に加えて再生可能エネルギー関連の運用・投融資や環境指標にリンクした商品やコベナンツで対応してポートフォリオを組んでいくことになるでしょうが、無理な目標を強いるとグリーンウォシングが横行する可能性はあります。
また、第三者機関であるS&Pなどの格付け機関についてはESG(環境社会ガバナンス)を格付けに反映させるという動きもあります。
** 欧州が主体で進められているサステナブルな経済活動を特定する分類方法この時期に限らず、長きに渡って非常に枝葉末節な論点だと思います。気候変動にまつわる問題意識の重要性について疑義を呈するつもりは全くありませんが、庭先の物価や景気、金融システムの変動を満足に制御できないのに、気候の変動だったら制御できるという思考回路がよくわかりません。