【清明祐子】弱小チームだからこそできること
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第5話は、リーマンショック後、転職を余儀なくされて、人の縁をたどってマネックスグループに拾ってもらってからのお話です。
M&Aアドバイザリー業は競争が激しく、わずか数名のチームがやっていくには何か特徴がないと難しかったです。
私が社長になって以降、ビューコンと言われるアドバイザー起用のための入札には一切出ませんでした。提示するコスト(Fee)で絶対に負けるから。赤字受注はもたないし、とにかく人も少ないので、回せない。
戦う場所を自分で選ぶことはとても重要と思います。
大手と戦うことはせず、競争を避け、ひっそり稼ぐという方針で、少し難しい案件にもチャレンジして、やると決めた案件を徹底的にやる。お客様とwinwinの関係を構築するため、月額feeも払ってもらって、少しコストをカバーしながら、お客様にコミットしていました。
本当にお客様に恵まれ、お客様と一緒になって、一つ一つ目の前のことを乗り越えることができたなぁと改めて思います。非常に面白く読ませていただきました。M&Aアドバイザーの役割についてはまだまだ世界的にもブラックボックスで「大手を使った企業ほど3年後の株価が低い」という研究は1999年。日本でも(クロスボーダー)M&Aが増えていく中で、ぜひ研究したいテーマです。
マネックス証券社長の清明祐子さんの連載第5回です。
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2019年4月、マネックス証券の社長に清明祐子氏が就任した。
現会長の松本大氏がネット専業証券として創業してから20年。メディアでは「ネット証券初の女性社長」「41歳の若さ」という見出しが躍り注目を集めたが、本人に気負いはなく「自分はごく平凡な人間」だと語る。
カリスマ経営者から後任を託された清明氏とはどんな人物なのか。そのキャリアの軌跡を追いながら、「松本大のマネックス」から「みんなのマネックス」を掲げる経営哲学を聞いた。(全7回)
■第1回 マネックス松本大から後任を託された女性社長の素顔
■第2回 マネックス証券の守っていくこと、変えていくこと
■第3回 銀行で学んだ社会人として大切な「3つの基本」
■第4回 事業はエクセルの数字では動かせない
■第5回 弱小チームだからこそできること
■第6回 コインチェック買収の舞台裏
■第7回 新たに投資を始める方へのアドバイス