ユニクロ、セルフレジ特許の完全無効化に失敗
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注目のコメント
このニュースは視点がずれているようにも読めます。
もともとはユニクロと以前から取引のあったアスタリスク社が新規開発した無人レジサービスとほぼ同じ仕様をユニクロがコンペしていることを知り、製品を紹介後に丸々パクられた上に0円で権利をよこせと迫られたことから屈せずに訴訟になったようです。
https://diamond.jp/articles/amp/217080?display=b
大企業がITサービスの価値にきちんと対価で応じていただけると健全な活動になると思うのですが。特許は実に複雑で、形あれども知的財産のような特徴があり、ここまでやれば大丈夫!と言いづらい点も悩ましい。ユニクロの準備が足りなかった訳ではないでしょうけど、オープンソース化されていない中で特許侵害だ!と言われるときついですよね。
コメント数は多いですが、誤解されているかたが少なくないようです。
ユニクロが大企業でも、知財部門が強力とは限りません。特許出願や権利化を通常業務にしているだけでも足りない。他社との特許係争の経験を重ねて鍛えられる必要があります。
アパレルは商標を除く知財の係争が多発している業界ではないし、そもそもこの技術の開発元に訴えられたのなら、最初から圧倒的に不利です。特許技術を回避することも第三者の技術系企業任せになるでしょう。原告企業だって相当な覚悟の上の戦いでしょうから、簡単に回避されないように従属請求項をたくさん用意して、網を大きく強く、網の目を細かくしてきているはず。今回の結果はその成果が出たのです。
ユニクロにさらなる技術改良を求めるのも的を外しています。改良を重ねても、もとの特許技術の範囲を外れるかどうかは別問題だからです。仮に「ガソリンエンジン」という特許があったとすると、「ツインカムターボエンジン」も「プラグインハイブリッド車向けのエンジン」も、ガソリンを燃やす限り特許権に抵触します。ディーゼルエンジンもガソリンを燃やせるのであればリスクはあり、モーターのみの電気自動車を開発してやっと完全回避設計といえます。
特許ってそういうものです。ユニクロにそんな技術があるのでしょうか…?