北京の集団感染、20万人検査へ 首都が厳戒態勢「戦時状態に」
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北京では、急速な感染拡大を受け一気に緊張感が高まっています。
市場がある豊台区は北京の南西部に位置します。私の勤務する大学がある朝陽区はその真逆の北東部なのですが、そこでもすべての「社区」の危険レベルが引き上げられ、再び厳しい「封鎖式管理」が始まりました。
6月に入り、卒業年次の学生が徐々に大学に戻り始めていました。卒業式も3回に分けて運動場で実施する予定でしたが、今回の感染拡大を受け中止に。オンラインで行われることが決定しました。
6月は卒業シーズンですので、色々なイベントが予定されていましたが全てキャンセル。大学入試も延期され7月7日、8日(北京は7~10日)に実施する予定ですが、この行方も分からなくなってきました。
ワクチンの開発や集団免疫の獲得など根本的に解決するまでは、このような不安定な状況が続くのでしょう。我々庶民ができることは「我慢強く待つ」しかなさそうです。2週間ほどで20万人が同じマーケットを利用したということです。ここにスプレッダーとなる感染者が混じる確率を東京で例えて考えてみましょう。
東京にも20万人利用するマーケットがあるとしましょう。その利用客のうち、1人でも感染者が混じれば、そのマーケットで10名や20名の感染者が発生するリスクがあり、その感染者からまた二次感染、三次感染とあっという間に感染が広がることになります。
ウイルス側からすれば20万人に1人いれば良いので、東京の人口1000万人に50人の割合で感染者がいれば、十分そのマーケットで感染拡大を起こせることになります。
これは現状の東京とかけ離れた数字では全くなく、こんなにも多くの方が訪れるマーケットがあるかは存じませんが、東京でも容易に生じうる条件だということが分かります。多くの人間が接点を持つ場所ができれば、これぐらいの規模とスピードで感染が広がりうるということです。
ただし、そのマーケットで皆がソーシャルディスタンスを取っていたり、せめて三密を避けていたり、会話を交わすレジで飛沫感染予防策が徹底されていれば、感染伝播は防げたかもしれません。だからこそ、経済活動再開にあたり、日常生活に感染対策を溶け込ませることが大切なのです。ここでの抑え込み対策は要注目。
元々第二波、第三波は予測されていたことであり、中国に限らず日本や他国でもあり得ること。
武漢の二の舞にしてはいけない。
その学びを活かした第二波対策は世界が注目していると思います。