【香港発】職場にじわじわ広がる「中国の圧力」の恐怖

2020/6/5
「国家安全法支持」をゴリ押し
中国とその協力者は、香港に対して強硬路線を強める中国政府の立場を支持するよう実業界に脅しや圧力をかけ、各企業に抗議の声を上げる従業員を黙らせるよう仕向けている。
香港の前行政長官である親中派の梁振英は5月29日、市民に対して英金融大手のHSBCを使わないようにとボイコットを呼びかけた。
中国政府が推進する「香港国家安全法」の制定について、HSBCが公に支持を表明しなかったことがその理由だ。
「中国も香港も、HSBCに何の借りもない」と梁はフェイスブックに投稿した。「中国におけるHSBCの事業が、明日にでも中国や他国の銀行に取って代わられても問題はないだろう」(訳注:6月3日、HSBCは香港国家安全法を支持する立場を明らかにした)。
それ以前にも、金融機関の労働者を代表する組合が香港の規制当局に対して、中国の2つの銀行が従業員に対し、同法を支持する陳情書に署名するよう圧力をかけた疑いがあると申し立てを行っている。
同組合は地元当局者に宛てた書簡の中で、「上司が部下に特定の政治的立場を支持するよう強要する行為は、職権乱用に当たるのではないか」と主張した。
(Lam Yik Fei/The New York Times)
街をむしばむ「恐怖の文化」