パキスタン航空機、カラチ住宅街に墜落-死者97人、生存者2人
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当該パキスタン機は第2の都市ラホールから最大都市カラチへ向かう国内線として運航されており、機体はA320で2004年に製造されています。
カラチへ着陸する過程で事故になっており、どうやら何らかの理由で一度着陸をやりなおしているうちに、さらに緊急事態が発生し、滑走路手前の住宅街に墜落してしまった模様です。
当時の気象状態は安定しており、特に問題はありませんでした。
当該機の事故直前の写真とされるものがtwitter上で出回っており、これを見るとラムエアタービン(RAT)と呼ばれる、発電用の風車が展開されていることがわかります。また両エンジンの下部がやや煤けており、オイルが漏れるなどした形跡とも読み取れます。RATは両エンジンが停止したり、片方が止まりさらにもう片方でも発電ができなくなったなどかなり厳しい状況でなければ展開されないものなので、何かのメカニカルトラブルがあったことは間違いありません。
交信記録では最初の着陸やり直しのあと、2回目をやろうとしている途中でいきなり両エンジンが停止したとして緊急事態を宣言したものの、あっという間に墜落してしまったということです。
住宅街に墜落していることから、地上側でも少なからず死傷者が出ることが予想され、乗員乗客107名とともに安否が心配されるところです。
着陸寸前の飛行機のエンジンが止まるという事例は、例えば2008年のブリティッシュエアウェイズ38便の事故が想起されますが、これは国際線で長距離を飛行中に、燃料の水分が凍結して燃料フィルターに引っかかり、これで燃料の流れが悪くなりエンジンの火が消えるという状況になっていました。
今回は国内線ですし似たような原因はちょっと考えにくく、今後の調査が待たれます。街中に墜落したため、搭乗者107人以上に死傷者が出ると考えられます。
ラホール発カラチ行きの国内線でしたが、ちょうどラマダーン明けの前日であるため、里帰りする人々が多かったでしょう。現地報道のライブらしきYouTube配信(ツイート②参照)を観ると、機長か副操縦士が航空管制官との交信の中でメーデーを宣言する音声が繰り返し流されている。ツイート①によれば、1回目の着陸アプローチがターンアラウンドになり、2回目のアプローチだったという。
航空事故調査官による原因究明が待たれる。ただ、発展途上国の住宅地への墜落であることに加え、COVID-19の収束前である。A320の事故であることから仏BEAが事故調査を行うことになると思われるが、彼らの現地入りが遅れることも想定される。検証可能な状態で事故現場が保存されてほしいが……。
①
Pakistan Intl Airlines - PIA Airbus A320 (AP-BLD, built 2004) crashed on approach into a populated area E of Karachi Intl Airport (OPKC) with 99+8 on board. Flight #PK8303 originated in Lahore and was on a 2nd landing attempt after a go-around. No survivors yet.
https://twitter.com/JacdecNew/status/1263780619278041093
②
https://youtu.be/tKnsnxYUHAI
メーデー案件。パキスタン航空のエアバスA320墜落事故に関する(恐らく)現地報道のライブ配信。
https://twitter.com/x331TH/status/1263793555086045187