【迫真】レナウン倒産に「違和感」あり

2020/5/22
5月15日、ついに新型コロナウイルスが上場企業を倒産へ追い込んだ。
上場企業として新型コロナウイルス関連倒産第1号となったのは、東証1部上場のレナウン(東京都江東区)。同日付で東京地裁から再生手続き開始決定を受けた。
上場企業倒産としては、洋菓子製造・販売のシベール(ジャスダック、2019年1月、民事再生法)以来、1年4カ月ぶり。
上場アパレル企業の倒産は、シルバーオックス(東証・大証1部、2009年9月、破産)以来、10年8カ月ぶりとなった。
しかし、今回のレナウンの倒産に「大きな違和感」を持った人は多いはず。
レナウンは民事再生法をみずから申し立てたのではなく、「連結子会社に申し立てられた」ためだ。筆者はこれまで20年以上倒産取材に携わってきたが、このようなケースは記憶に無い。
中国資本のもと再建を目指してきたが、業績低迷が続き、親会社からの支援もされないなか、新型コロナが直撃。レナウングループの複雑な内情がみえてきた。

業績低迷は「コロナ前」から