[東京 11日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>が米国・メキシコ・カナダの北米における完成車生産について、4―10月の累計で前年同期比で約3割減を計画していることがわかった。関係筋が11日、明らかにした。5月の生産再開から、徐々に回復させていく方向。

関係筋によれば、4月から10月までの生産計画は、累計で年初の約118万台を約80万台に引き下げる。前年同期の約113万8000台に比べると約29%減となる。新型コロナの終息時期はまだ見通せず、今後も情勢は不透明なため、状況を見極めながら生産の回復を慎重に進める。

4月の北米での生産はゼロだが、前年同月比で徐々に回復させていく。生産を再開した5月は約1万5000台で前年同月の17万台に比べ9割減の低水準にとどまるが、6月は10万台規模を取り戻し、7月は前年同月並みに回復、9月と10月は単月で前年同月を超える計画としている。

北米では新型コロナの影響を踏まえて各州で外出禁止などの措置が実施され、新車需要が急減。一部の自動車部品は調達も不安定になっている。トヨタの北米全工場は3月23日から生産を停止していたが、5月11日から段階的に操業を再開した。

生産計画の変更について、トヨタは「情報開示やコメントをしていない」としている。

(白木真紀 取材協力:田実直美)