富士フイルム子会社、コロナ治療薬の製造工程受託 ゲイツ財団開発プロジェクトから
コメント
注目のコメント
もとのプレスリリースによると、アビガンの話ではなく、他が開発したものも含めて開発された薬の製造を受託します、という話。例の、ビルゲイツ財団が「可能性のある複数のワクチンや治療薬の製造設備を承認前に準備する」という件で、「製造設備」パートナーの一つとして、富士フィルム子会社(米国の会社)のデンマーク工場がやります、という話です。おもに「低所得国」をターゲットにしているということです。
前にもコメントしましたが、ゲイツの目的は、ワクチンや治療薬ができても、最初のうちは生産量が少なく、特定の裕福な国が独占する恐れがあるので、承認前から大量生産できる体制を無駄を承知で用意しておき、世界中にいきわたるようにする、というものです。
私もぱっと見て混乱しました。お間違いなく。
https://fujifilmdiosynth.com/about-us/press-releases/fujifilm-diosynth-biotechnologies-teams-with-covid-19-therapeutics-accelerator/
ちなみに、最近ロボットの業界でもデンマークの躍進が目覚ましいです。新しいモノを作る製造業として、デンマークがよく登場するようなので、注目しています。富士フィルム、とあるので誤解されそうですが、
アビガンに限った話ではなく、日本向けの話でもなく、
もしCOVID-19に有効な治療薬が開発されたら、低所得国向けに供給するための製造を、富士の海外子会社が受託した、という話ですね。
まずは有効な薬の開発を待たねばですが、開発され次第動けるように、の準備。さすがゲイツ財団です。これ自体は大変良いことだと思います。
全く別なことですが、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団のように、大成功した起業家の方が、こうしてお金を出して社会貢献するというアメリカ型の資本主義が今回極めて機動的に動ける存在である、ということにも興味を惹かれます。現在ワクチン開発にもお金をかなり拠出しているようですね。
世界各国の政府は、国内の様々な問題に対処することで手一杯な中で、別働隊として民間の、独自の動ける存在がいるというのは興味深く、また、心強いなとも思うのです。
しかし、もし、この財団のような存在が、もっと非倫理的であったり、独善的だったり、自分の利益のみを考えるような存在であったならば、と考えると微妙でもあります。
資本主義の一つの成果であると同時に、これをどのように倫理的存在として我々の社会の中に生み出すことができるのか、ということは今後の世界にとってもしかすると大切な論点になるかもしれません。