【論文PICKS】アベノマスクは役に立つのか
コメント
選択しているユーザー
医療機関にマスクを供給する為に、
布マスクを配布するという論理ですが、
単純に医療機関用に、政府がマスクを作れば良いだけではないでしょうか?
元々のマスクメーカーも医療機関優先で、
政府からも資金援助して、
その上で余剰分を一般に流通させたらいい。
注目のコメント
今回、全世帯に配布されるマスクは布製マスクです。
布製マスクのメリットは、洗剤を用いて洗うことで、ある程度機能を維持しながら再利用できるという点です。これは厚生労働省のウェブサイトにも記載されています。一方で、病院で主に使用されているサージカルマスクは不織布製で、原則的に再利用はできません。
サージカルマスクのメリットは、マスクがフィルターとなり直径5μm以上の「飛沫」を飛散を防ぐ点です。これが感染拡大防止に効果がある理由です。布マスクの場合は、材質の違いにより、マスクをしていても飛沫が外側にも飛散してしまうリスクがあります。したがって、サージカルマスクよりも感染を防止する効果は劣ると考えられます。
布マスクが役に立つか?聞かれれば、飛沫の拡散を抑える、という観点で「しないよりはマシ」というのが“現時点で”妥当な答えではないでしょうか。
また、WHOや各国CDCといった公的組織は勿論、基本的に専門家はエビデンスの乏しい推奨を行うことは少ないです。信頼できる情報を提供するための基本原則ではあるのですが、今回のような未知の病原体への対応では、やや後手に回ってしまう感はあります。今後もその時点でのエビデンスを考慮しつつ、現状に合わせて推奨内容が変更されていくと思われますので、こまめに情報をチェックしていく必要があります。エビデンスはもちろん大事ですが、1つの論文をもとに全てを語ってしまうのはキケン。
同じことを検証しても、結論が異なる論文は多々あります。
研究自体ももちろん大事なのですが、
実社会においては、
それらを総合的に判断して、現実的な方針に落とし込むのがとても大事。
マスクについても、
マスクが万能なわけではないけれど、
ある程度飛沫を防ぐ効果はあり、
どうしても人と接する必要がある場合には、
着用方法に気をつけて、マスクをつけるべき、
でもマスクが万能なわけではないけどあくまでソーシャルディスタンスを維持することを忘れず、
というのが、現時点での合理的な解釈かと思います。マスクの有効性については、主にインフルエンザを取り扱った比較的古い論文が引用されることが多かったのですが、今月に入り、立て続けに2本の論文が報告されましたので、それらをもとにまとめました。
また、マスクのような一見無害な物を語る時、どうしても抜けてしまいがちな危険性、落とし穴についても触れました。
どんな物事にも必ずプラスとマイナスがあると思いますが、それはマスクも同じです。せっかく使うなら、プラスを最大化して、マイナスを最小化して使いたいものですよね。
英語のイラスト(和訳付き)で申し訳ありませんが、マスクの正しい使い方についても触れていますので、ご参考になればと思います。