コロナ危機とスタートアップ
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いま起きている事は、実態経済のストップ、それ発信の信用経済のサーキットブレーカー状態。
過去ほとんどの不況はその逆。
その状態に大企業、中小零細企業、スタートアップのなかで弱い順に言えば実は一番はスタートアップではなく中小零細企業。
なぜならスタートアップはそもそも利益、営業キャッシュフローがなく、投資家からの増資による蓄えを取り崩して食いつなぐ、対して中小零細企業はその真逆で自転車操業的に営業キャッシュフローで食いつなぎ、蓄え(自己資本)は薄いのが通常ゆえ、実態経済のストップに対する耐性が無いのは中小零細企業のほう。
そこで問題は、コロナによる信用経済のサーキットブレーカー、つまりスタートアップにお金を出してきたコーポレートとVCが財布の紐を絞る状態がいつまでか?
今はまだ1ヶ月前後なので、たまたま資金調達ラウンド約定の直前だったところや、旅行系などコロナ直撃業種以外は大丈夫。
しかしこれが半年続くとかなりの割合で死滅する、一年なら黒字または黒字基調以外の世界のほぼすべてのスタートアップが全滅する、極端に言えばそうなる。
ではそうなるか、といえばならない、と今はほとんどの業界人が見ている。なぜならコーポレート予算も、VCのファンドも、いわゆるドライパウダー、獲得済みの投資余力資金が潤沢にあるからだ。
がしかし、油断は禁物だろう。本当に酷い不況下においてはドライパウダーはドライでなくなる、つまり資金引き揚げ合戦が起きる、ということは歴史上あるものだ。ロックダウンが長引き、キャッシュが底をついても、追加資金調達が困難となると失業者が急増というのは避けられない。ただ、不況を乗り越えたスタートアップはその後大きく成長するというパターン(例えばAirbnb など)もあり、中長期的には極端に悲観的になる必要もないかもしれない。日本のスタートアップ業界でも運転資金がつき廃業も増えるであろうが、最も重要なのは、今後敗者復活戦の機会があるかどうか。