【亀山×GO三浦】企画者に求められる「自信」より大切なもの
2020/4/12
DMM.com会長の亀山敬司氏がゲストを迎え、脱力系ながらビジネスの本質をつく対談企画、「亀っちの部屋」Season2。
今回のゲストは、「The Breakthrough Company GO」代表の三浦崇宏氏だ。
三浦氏は、広告代理店の博報堂でクリエイティブディレクターとして活躍したのち、2017年、電通出身の福本氏とともにGOを設立した。広告にとどまらず、クライアント企業のビジネスモデルから作り上げるのが特徴だ。
記憶に新しいところでは、漫画『左ききのエレン』を題材にした「新聞広告の日プロジェクト」など、話題になるプロモーションを数々生み出している。
対談で三浦氏は、「問題児だった」という自身の新人時代を述懐。役員の言葉で気付かされたという「企画者にとって大切なもの」を語った。(収録は3月16日に実施されました)
*本記事は、音声番組「亀っちの部屋 Season2」から一部を抜粋、編集したものです。音声はこちらからお聞きください(マナーモードを解除してください)。
自称「富裕層向けの芸人」
亀山 どうも~、DMMの亀山です。
三浦 その入り方がもう、面白いですよね(笑)。
亀山 だって、こうしろって言われてるんだもん(笑)。
──今日のゲストは「The Breakthrough Company GO」の代表で、クリエイティブディレクターの三浦崇宏さんです。
三浦 こんにちはー!お願いします。
亀山 さっき俺に突っ込んだくせに、自分だって元気じゃないか。
三浦 僕はもう、ビジネス芸人道を甘んじて歩んでいるので(笑)。
──三浦さんは2017年、「社会のあらゆる変化と挑戦にコミットする」をミッションに「GO」を設立し、漫画『左ききのエレン』を題材とした「新聞広告の日プロジェクト」や、ラクスルとの共同事業「はじめてのTVCMプラン」などを手がけました。
最近では著書『言語化力』が4万部を超えるヒットとなり、メディア出演も多い三浦さんですが、改めてどのようなお仕事をされているか、聞かせてもらっていいですか?
三浦 仕事について聞かれたら、たいてい「富裕層向けの芸人」と答えています。
亀山 何じゃそりゃ。
三浦 企業の経営者など、世の中にはお金や影響力を持っている人がたくさんいます。その中の「ちょっと伸び悩んでいる」「今の時代に、どう事業を展開すればいいかわからない」という方たちに対して、「今の世の中はこうなっているから、こういうふうにすればいいかもしれません」と提案をします。
その際にユーモアを交えることもあるので「芸人」という言い方をしていますが、あらゆる手段を尽くして企業の成長をお手伝いするのが、僕の仕事です。
厳密にいうと、クリエイティブ(広告作り)だけでなくPRまで担当するので、「PRクリエイティブディレクター」ともいいます。
そうしたクリエイティブディレクターの仕事が6割、GOの経営が3割、今日のようなメディア出演が1割という感じです。
亀山 経営者なのに3割なんだ。
三浦 福本龍馬という電通出身の共同経営者がいて、彼が経営寄りなので。
クリエイターだから営業もする
亀山 電通と博報堂がいるんだ、仲良くやれるものなんだね(笑)。ところでクリエイティブディレクターっていうけど、結局、三浦さんはクリエイターと営業系、どっちなの?
三浦 究極的にいうと、クリエイティブディレクターは営業なんです。
亀山 どういうこと?
三浦 営業職といえば一般的に、契約を取ってくるのが仕事ですね。ただ、電通や博報堂など大手広告代理店は、大企業のクライアントがだいたい決まっています。
ですから新規開拓はほとんどせず、以前から取引のあるクライアント企業の相談を受けながら、一緒に企画を考える。広告代理店の営業の仕事は、いわばプロジェクトマネージャーなんです。
そのため「クリエイターか、営業か」ではなく、「クリエイターです、だからこそ営業です」という位置づけになります。