(ブルームバーグ): ドイツの自動車メーカー、ダイムラーは配当金を金融危機以来の水準に減らし、コスト削減をさらに進めると約束した。オーラ・ケレニウス最高経営責任者(CEO)は電気自動車のラインアップを拡充するため、今年は手元資金を確保する。

CEO就任から9カ月が経過したケレニウス氏は、事業再編の推進で苦心している。同氏は11日にシュツットガルトの本社で投資家に対し、コスト削減と投資抑制で今年は前年比で「大幅な」増益を達成すると約束した。

ダイムラーが発表した2019年の配当金は前年比7割減の1株当たり0.9ユーロ。同年の通期EBIT(利払い・税引き前利益)は前年比61%減少した。生産の一時停止やディーゼルエンジン車の修正、電気自動車へのシフトなどで費用がかさんだ。

ドイツDAX指数構成銘柄のうち、同社株価は年初来のパフォーマンスが最悪。時価総額は約460億ユーロ(約5兆5200億円)で、規模がはるかに小さい米テスラの半分にも満たない。

原題:Daimler Cuts Dividend to Lowest in Decade Amid E-Car Shift (2)(抜粋)

--取材協力:Lukas Strobl.

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