[東京 3日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は3日、事故抑制・被害軽減のため、壁や他の車両など周りに障害物がなくてもペダル踏み間違い時の加速を抑える機能を開発したと発表した。2020年夏に発売する新型車から順次導入する。相次ぐ高齢運転者による交通事故を防ぐのが狙い。

同社はすでに踏み間違い時の抑制システムを商品化し、現在では32車種・約83%の車両に搭載しているが、壁など周辺の障害物を超音波センサーで検知して作動する仕組みだった。今回の機能は障害物がなくても踏み間違いを判断でき、時速30キロまでの低速時にアクセルペダルを深く踏み込んだ場合、異常な操作と判断して加速を抑制する。

販売済みの車向けに後付けできる、同じ機能を盛り込んだ踏み間違い時の加速抑制システムも今夏に商品化する予定。

開発にあたっては、コネクテッドカー(インターネットにつながる車)から収集した、アクセルやブレーキの操作などの膨大な走行データ(ビッグデータ)から踏み間違いの特徴を解析した。高齢運転者の踏み間違いなどによる事故は社会問題になっており、各社が安全機能を強化している。トヨタは今回開発した機能の考え方やノウハウを他の自動車メーカーとも幅広く共有したい考えだ。

*内容を追加しました。

(白木真紀)