ソニーがクルマを作り、トヨタが街を造るたった1つの理由
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市場を教育する。
かつてソニーが言っていたカスタマー・エデュケーションですね。市場を創造するには市場を教育しなければならないということ。
センサーやAIなど先端技術によって、どんなことが可能になるのか形にして示すことは、市場創造につながります。
いつまでも部品は日本のメーカーのものだなんて、技術自慢しているだけでは、時代をリードできませんからね。
どれくらい知性を拡張できるかにかかっています。言葉だけではなく、実現する創造力です。
まさに、スティーブ・ジョブズやイーロン・マスクのような。ソニーがクルマを作り、トヨタが街を造る時代。それは社会課題解決こそがビジネスの原点であり企業の存在価値そのものということに他ならない。
新機軸の商品とメディアを駆使した広告宣伝を通じて、これでもかと欲望を刺激することで、消費を拡大した挙句、経済成長が踊り場に来て久しい。
しかし、結果として人間社会には数多の課題が横たわっている。そしてその多くは、それまでの人類の経済成長を牽引し続けた都市問題であるという現実。
ソニーもトヨタもいずれもモビリティからここに切り込んでいるが、センサー技術とそこから得られたデータによる機械学習技術の進歩により、多くの都市を起因とする社会課題を解決できる時代がやってきた。
先進国における都市化率が軒並み90%を超えていることを考えると、都市は確実に向こう数十年に渡るビジネスの最大フィールドになる。
スマートシティや自動運転などのバズワードではない本質的な大きな波が都市というフィールドにすでに来ている。以下引用。
>要するにソニーは、「自社のセンサーをよりたくさん売るために、その手本となる車を作る」という、1つ下のレイヤーを示す発表をおこなったわけだ。
トヨタの街造りも、このロジックで考えると、その意図を理解しやすい。
トヨタは将来、自動運転車を自由にレンタルし、「移動」をサービスとして提供する社会の実現を目指している。
そのためには、自動車の開発だけではなく、クルマが走る環境としての街の最適化や、サービス側の設計、課題の掘り起こしが必須だ。これに関係するさまざまな企業や自治体、組織との協力が不可欠で、本来はトヨタ一社でできることではない。
「トヨタが考えるビジョン」をすべての関係者に理解してもらうために、これを実践できる理想的な場所をまず造ってしまおう──。トヨタはそう考えたわけだ。
>街を一から造るコストは膨大だが、既存の街を使うよりも理想的な状態をすばやく実現することが可能だ。自社の敷地内でおこなうのも、他者の干渉をできるだけ減らし、理想的なものを造り上げるためだろう。
こう考えれば、「自らが提供する自動運転車やサービスを売るために、ショーケースとしての街を造る」というトヨタの意図が透けて見えてくる。
ソニーのクルマ作りとトヨタの街造りは、レイヤーこそ違うとはいえ、発想としてはきわめて近い試みなのだ。