エボラ出血熱と紛争 二重の命の危険にさらされる人たち 日本も知るべき不条理
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注目のコメント
アフリカからの重要なメッセージと思います。
残念ながらエボラ出血熱のアウトブレイクは、絶え間なく報告され続けています。昨年は2000人を超えるアウトブレイクの発生がありました。
感染予防は、標準的な感染予防策に加えて、流行地では実験的なワクチンの導入も行われています。有効性は必ずしも臨床研究で確認できているわけではありませんが、ワクチンの供給自体は十分に確保されているようです。
しかし、ワクチンや感染予防策の教育の準備はできているものの、宗教観、内戦や紛争が状況を複雑化しており、ボランティアスタッフへの敵視や安全確保が障壁となり、準備されたワクチンが届けられないというフラストレーションの声が現地から届けられています。
単純な医療と感染症の戦いではなく、文化や宗教、価値観の違いが隔たりとなり、それらが複雑に絡み合った戦いになっているのだと思います。アフリカに関する報道はいつも、「信じられないほどのひどい状況」と「ものすごいチャンス/次はアフリカ/リープフロッグ」の両極端に偏りがちですが、真実はいつも中間にあります。
昨年はコンゴ民の5歳以下のこども1800万人にエボラワクチンが接種されました。専門外ですが、ケースの発見率もサバイバー率も上昇しているように思うので、人類ってすごいなあと感じています。
ちなみに、現在のコンゴ民におけるエボラの数字はこまかくこちらのダッシュボードで公開されています。
http://who.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/e70c3804f6044652bc37cce7d8fcef6c日本で暮らしていたらまず経験しないような、壮絶な環境が世界にはあるということを知り、そういう問題に対して、自分ができることはあるかを考える。特に若い人に、そういう営みを大切にしていただきたいと思います。