台湾総統「一国二制度」は実現不可能、香港情勢が明示と主張
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中国が共産党一党統治の権威主義的政治体制である以上、共産党に対する批判を許容することはないでしょう。民主主義国家では、公正な選挙を実現するため人は、言論の自由が前提条件となります。しかし、政権の交代を許さない権威主義的国家では、言論の自由は不都合でしかないのです。
言論を統制しても、香港では必ずしも共産党が支持される訳ではありません。それも、中国共産党にとっては許容できないことです。香港における選挙では、共産党が勝たなければならないのです。
こうして共産党が介入すればするほど、香港市民は民主主義の危機だと警戒感を強めてきたでしょう。一国二制度は、一方が権威主義的である限り、民主主義政治体制をとる側が満足できる結果になることは難しいと言えます。
台湾が、香港の状況を見て、一国二制度が実現不可能であると考えるのは仕方がないかも知れません。中国共産党にとっては、共産党による統治こそ最重要ですから、その実現のためには手段を選びません。そして謀略は、もともと中国では悪いこととは認められていません。孫氏も、戦わずして勝利することこそが最上の勝利としています。
台湾が「反浸透法」を成立させるのは、民主主義の脆弱性を守るためには必要なことかもしれません。しかし、ディスインフォメーションや違法なアクセスを排除するためであっても、通信を管理することには慎重でなければなりません。新法の透明性の確保が重要になるのです。
中国と台湾の対応も相互作用です。中国が他の地域ででも自由や民主主義を抑え込めば、台湾はこれに危機感を高めて中国の謀略を阻止しようとし、これを見た中国は、より危機感を高めるということです。どちらかが自らの価値観を放棄しない限り緊張は高まるのだとも言えます。香港や台湾との政治・制度的相違、
漢民族VS他民族の文化的軋轢、
なんでも画一化しなくても良いんだけどね。
いっそのこと「中華合衆国」で行けばいいのに。。。11日の総統選挙を前に、リードが伝えられる蔡総統ですが、陣営の気の緩みも怖いので、反浸透法案の可決の正当化、一国二制度への批判、民主主義を脅かす中国の圧力への抵抗など、強調して主張を展開するでしょう。中国にとっては、今回の総統選は目算が外れてしまいましたね。